崖の間にて
崖を落ちてしばらくすると糸が見えてきた。 適当に手を伸ばし糸に捕まる。周りを見るとゴン達も上手く捕まったみたいだ。(何人か掴めず落ちたみたいだけど、まぁ関係ねぇし?) 「キルア!」 少し慌てた様子のゴンに首を傾げる。 「が見当たらないんだ」 「もっと下の方にいんじゃねぇ??」 「掴まってる人達の中にはいないみたい」 「もしかして落ちたのか?!」 「いや、落ちていった者の中にも思われる人物はいなかった」 「じゃあ上にいんのか?けどさっきの試験無効になったんだろ?取りにこねぇと失格なんじゃねーか?」 何やってんだアイツ・・・・ 「もしかして、高い所が苦手なのでは?」 「高所恐怖症か?だとしたらこの崖はマジ怖ぇだろうな」 「違うよ。、飛行船から景色オレ達と見てたし」 天空闘技場でも戦ってるしな。 「じゃあなんで来ねぇんだよ?」 「此処でと議論していても仕方がない。此処に来ていないのは彼の意思であり理由は上で聞けばいいコトだ。ひとまず登ろう」 「・・・・分かった」 ゴンはあまり納得してない様子だけど、受ける受けないはアイツの勝手じゃん? 登ろうと糸を渡っていると上から何か降ってきた。 「あ・・・・シロガネだ・・・」 シロガネは糸の上にスタッと降り立つと上の他の糸に付いている卵の房の糸をくわえ、自分が立っている糸を上下に揺らし、勢いをつけて卵の房ごと高く跳び上がった。 「・・・・・・すごーい」 「おかしい・・・何故あの身体であのような動きが可能なんだ?!」 「だからマジに考え過ぎだって・・・」 「の野郎、シロガネに取りに行かせやがったな・・・」 「あの子なら簡単みたいだしね」 「でもよ、自分で取ってねぇから失格なんじゃねーか?」 「走んのもOKなんだから手に入れるのもOKだろ?」 「なんか詐欺くせぇ・・・」 マジな。 「まぁ心配ないみたいだしだし、オレ達も登ろう!」 ったく、しゃーねーな・・・・
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