天災は忘れる前にやってくる11
最近の日課は昼食の後に日向ぼっこ(と称した昼寝)をすることである。その時隣に居るのは日によって様々だが大抵が本を読んでるクロロ。 フカッフカの絨毯の上で人に凭れかかっているのがお気に入りの体制である。
「ねークロロ?」 「・・なんだ?」 読書に集中してるから返事が遅い。でも聞いてない訳じゃないんだよなぁ・・・?「私のこと、皆はどれ位知っているの?」 「・・ん?さぁな。言ってないからな。フィンクスなんかは異世界から来たことすら知らないんじゃないか?」 「・・・『皆のこと、本に載ってたから知ってます』って言ったら、どう思うかな・・・」 「驚くだろうが気にするヤツはいないだろう」 「・・・厭じゃない?自分の知らないとこで知られてるの」 「それがハンターや情報屋に流れたら面倒だが、お前が知っているぐらいなら気にも留めないだろうな。 それとも、お前はその情報を何処かに売るつもりなのか?」 「全然」 「確かに、念能力を知られていると不利になる場合も多いが、そう簡単に殺られるほど俺達は弱くない」 「・・・そだね。なら、心配する必要はな いっか」 「話す気なのか?」 「んー、未来まで話す気は無いけど。今いるメンバーぐらいにはある程度は事情を知ってもらっておいた方が動いてもらい易いかなって思って」 「好きにしろ」
というわけで、集まってもらいました。 「団長様からの許可も頂いたので、私のコトについて話したいと思います」 「なんで?」 「その方がいいと思ったから。ま、一応聞いててよ。 ・シロノ。ニックネームは・シロ・オジョウって呼ばれてました」 「オジョウ?お嬢?なんで?どっから?」 「シロノは漢字で“城野”って書くの。城って“じょう”とも読めるわけ。だらかオジョウ」 「可愛いニックネームね」 「ありがと。家族構成は父・母・兄の4人。 んで、まぁ前にチラっと話した通り日本とゆー他国に比べると平和な国に生まれ、海外に出ることなく平凡に生きてきたのですが・・・ 何故が知らないけどこの世界に飛ばされ、現実逃避に読書をしているといつの間にか攫われ、よく分からないままクモに飼われることになりました」 「・・・は?」 「飛ばされたってどういうこと?」 「ん、そのまんまの意味。まぁぶちゃけると『異世界から来ました~』みたいな?」 「そんなデタラメ、誰が信じるか?」 「クロロはすぐにこの答えを出したよ?」
「「「「・・・・・・」」」」
「・・・は何で異世界だって信じたの?」 「だって目隠してるのに文字や人が分かるなんてありえないし。話聞いてると何か噛み合わないし。 ・・・なにより、知ってる名前がたくさん出てきたら信じるしかないじゃん」 「ふーん。道理で団長が気に入る訳だ」 「どーゆーことだ?」 「つまり、はオレ達のコトを知っていたんだよ」 「なんだと?!」 「オレがを調べても何も出なかった。だからといって流星街みたいな所にいた様子もない。言っているコトもオレ達とズレがある。 団長が何で確信を持てたかは知らないけど、『異世界から来た』なら、興味は惹くだろうね。 しかも、『知ってる“名前”がたくさん』、つまりオレ達のことも知ってたってコト」 「異世界から来たなら何でオレ達のこと知ってんだよ?!」 「・・・この世界のことが本になってたんだよ。そこにクモのコトも載ってた。 私が知ってるのは・・・クモのルールと構成人数、結成初期のメンバー数人の名前と・・・・一部の念能力」
「「「「!?」」」」
「パクが調べた時、私は思い浮かべたけれど、この知ってる内容のことが一つも出てこなかった。 つまり、私がしゃべらなければ知られる心配はないってコトだと思う。 クロロにも言ったけど、私は誰かに話す気はない・・・」 「なら別にいーじゃねーか」 「が言うはずないじゃない」 「拷問したら言うかもしれないね」 「フェイタン?させないわよ?」 「ワタシ可能性言ただけよ」 「お前がしなけりゃ誰もしねぇよ」 「オレ達のそばにいる限り、安全でしょ?」 「それより、誰を知ってるんだ?オレの技も知ってるのか?」 「廻天・・・だっけ?腕グルグル回すヤツ」 「おぉ!!オレは本でも活躍してるのか!」 「、オレはオレは?!」 「ワタシはどうだたか?」 「えっと、シャルが携帯する他人の運命で、フェイが・・・許されざる者・・・だっけ?」 「なんだ、活躍してるのはフィンだけじゃないじゃん」 「シャルはいつも使ってる念じゃねぇか」 「ワタシにアレを使わしたヤツがいるか・・・楽しみね」 ・・・・・・何か有耶無耶になってきたけどまぁいっか。
クロロからは話さないだろうと言うことで主人公にバラさせました。 余程のことがない限り、クモは最強だろうと言う希望的観測。 |