天災は忘れる前にやってくる70


・・・・ちょっとそこの167番、喧嘩売ってんの?

「はい?」

メンチさんがドスの聞いた声で聞いてきた。・・・・なんかしたっけ?

「魚を取りに行かないわ勝手に料理して食べようとするわ、

 

喧嘩売ってるよーにしか思えないんだけど?

 

・・・・・・・あれ?

「違います、メンチさん。コレは試行錯誤の上の試食です。下手なモノはを出せないと思って」

「口は回るみたいね。でもそんな御託はいいからさっさと作って持って来なさいよ」

「・・・・・はーぃ」

では一応試してみますか。(裏技も持ってきたし)

 

酢飯を作って、炙った海苔を切って、ラップの上に海苔を十字に乗せて、酢飯を乗せて、さっき作った豚の炙りも入れて、ラップでギュッと握ったら・・・・・・

炙り豚の手まり寿司、完成。

あともう一種類違うのを作って・・・・完成~!!

あと、裏技にもう一つ出せる準備しといてっと。

さ、持って行こ~。

 

 

 

 

「できるだけ料理人じゃなく試験官としてお願いしまーす」

言っても無駄だと思うけど。

 

メンチさんの前に持っていき、蓋を取る。

まず始めは手まり寿司。

「ふーん、考えたわね。でも、あたしの言うニギリズシとは少し違うわ」

えー・・・・手まり寿司も握り寿司の一種なのに・・・

「味付けはまだマシね。キチンと酢に砂糖も混ぜてるし。

でもこの場合、もう少し酢の量を減らした方がいいと思うわ」

「オイシイじゃんか」

「あんたは甘すぎるのよ」

ってか、何さり気にブハラさんも食べてるのさ?2貫ずつ作ったとはいえブハラさんは終わったじゃん。

受験生がボクだけだからか?まぁ、いいけど。

「では次はコレ」

二つ目の蓋を取る。

「コレは確かにニギリズシの形だけど・・・」

「上は牛肉?ステーキ?」

「そーです」

「どーやってステーキなんか手に入れたのよ?」

「試験前にちょちょっと」

持ち運べるよーにして。

「牛肉といー豚肉といー考えもしなかったわ」

回転寿司とかでは普通にあったけど?

「マズくはないと思います」

メンチさんヒョイと摘んで放り込む。

「うーん、まぁ普通ね・・・・」

「焼きたてのお肉が食べたかったなぁ・・・」

我が儘な・・・・

ウェルダンにしてきたらよかったってか?

「・・・では最後に」

こーなったら、裏技を差し出す。

お皿の上に乗っているのは、本物のお寿司。

「・・・・・コレ、サーモンよね?」

「はいそーです」

「「何でサーモンがココにあるの?!」」

「企業秘密です」

多種多様な珠キープ・フードを使ったからね(お寿司浮かすのに苦労したよ・・・)

「・・・・あんた、試験内容知ってたんじゃないでしょうね?」

メンチさんがジト目で睨んでくる。

「たまたま(知ってたん)です」

「なんか腑に落ちないわ・・」

知らないだろうと思って出してるからだろうね。

「あまり深く考えずにどーぞ。プロが握ったヤツなので美味しいと思いますよ?」

「しょうがないわね・・・・・・

まぁ、普通に美味しいわ」

「握り加減もバッチリだね」

「はぁ、いいわ。167番、二次試験後半の料理審査合格。よって、二次試験通過」

あら、マジで合格しちゃった・・・・

あはは、プロ様々だね。

 

「その代わり仲間の所に戻っちゃダメよ。教えられたら元も子もないんだから」

えー、昼食食べたい~。

「教えないんで戻っちゃダメですか?お腹空いたのでさっき作ってたの食べたいんです」

教えなくてもお喋り忍者がバラすし。

「あんた、受験生の態度じゃないわね・・・・・・・

まぁいいわ。

但し、ヒントも与えちゃダメよ。

もし話したら、

 

タダじゃおかないから

 

「はーい・・・」

怖・・・・

 

 

 

 

ちらし寿司風なご飯やら生姜焼き風なモノ(いざ作ろうと思ったら作り方知らなかったので“風”がつく)やらを作ってると魚を捕りに行ってた受験生が戻ってきた。

うげぇ、ゲテモノばっか・・・

外見が赤の斑点で身が蛍光ミドリの魚は食べたくないなぁ・・・

おっきい魚は皆見目よろしく無いモノばかり。小さいモノはまだマシだけど。

・・・だから主人公組は小さいのを使ってたんだ?

妙な所に納得してると噂の主人公組も帰ってきた。

 

 

「んだよ、捕りに行かなかったのかよ?」

「何かあったの?オレのを分けたあげよっか?」

ゴン、なんていい子なんでしょう!!お姉さん感動し過ぎて涙出てきそーだよ・・・

最近特に捻くれたヤツしか周りにいなかったから(主に某A級賞金首)余計に身に染みるね。

「大丈夫」

貴方の心配を受けれる程心が綺麗じゃないの。

「そう?オレ、いっぱい釣ってきたからいつでも言って!」

「ありがと」

なんていい子なんでしょう?!ミトさんの教育の賜物だね!!

キルア、見習いなさい?

 

 

 

「よし、出来たぜー!!オレが完成第一号だ!!名付けてレオリオスペシャル!!

さぁ、食ってくれ!!」

あー・・・・・名前からしてマズそう。

 

「食えるかぁッ!!」

・・・だよね~。

 

「てッテメ、何も投げるこたぁねーだろ?!」

いや、アレを食べろと言って出したレオリオが悪いよ。

たとえ料理を作ったことがないとしてもアレは酷過ぎる。

「いーい、見た目も大事よ」

日本ジャポン料理だもんねぇ。無駄に芸が細かいのも多いし。

「ニギリズシの形じゃなければ味見するにも値しないからね」

ボクのは全部食べたよね?(手まり寿司も認めてたの?ならゴネずに合格にしろよ)

「よーし、次はオレだ」

・・・・・だからさ。

「あんたも403番と一緒のレベルッ!!」

切ったかそのままで出したかの差だもんね・・・

「レオリオと同じかぁ・・・」

「心中察するぞ、ゴン」

君達も大抵失礼だよね。

このあと続々と様々な形?料理?が登場するが、どれもこれもボツ作品ばっか。

メンチさんじゃないけど、もう少し旨そーなモン作れよ・・・・

 

 

 

 

手まり寿司が本当に握り寿司なのかは知りません(勝手な偏見です)
蛍光ミドリ・・・・・ヤだな。