オーパーツ・・・・?1
それはある日の出来事。
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電話? 「、誰から?」 私を抱きしめて仕事していたシャルが聞いてくる。 「んー、クロロ?」 そーいや1時間くらい前に出掛けてたな。 「もしもし?」 “・・・・・・貴様等の仲間は預かった。返して欲しくば貴様等が盗った『炎水晶』を渡せ。 さもなくば貴様等のリーダーに命はない。警察と連絡を取ったらその時点で人質は殺す”
──────プッ、プーップーップーッ──────
「・・・・」 「なんだったの?」 「・・・間違い電話?」 「なんで疑問形なのさ?団長からだったんでしょ?」 「着信はクロロになってるんだけど、出たのはオッサンだった」 「オッサン?」 「なんか“仲間は預かった”ってさ」 「それって誘拐?」 「クロロが?」 「んー、ありえなくもないかな?」 「なんで?」 「1.追っ払うのが面倒臭い、2.囚われ先に趣味のモノがある、3.気まぐれ、4.ガチで捕まってる」 「4はありえない、1~3」 いや、ありえなくもないことはないんだけどね?ヨークシン編ではクラピカに捕まってるしさ。 でもクラピカ以外に捕まるなんてねぇ?某暗殺一家の方々と渡り合える位なのに。 ってな訳で、4は却下。残る1~3はどれもありそう(寧ろ全部?) 「だろうね」 団員も認める幻影旅団団長の唯我独尊さ。 「めんどくさ~。クロロも飽きたら帰ってくるんじゃない?」 「迎えに行かなかったら文句言われるのだよ?」 迎え・・・・厄介な。 「団長の携帯持ってるってコトは居場所は判るし、手伝ってあげるからさ」 「幻影旅団のリーダーであって私関係ないのに・・・」 「はいはい、文句言わない。で、誘拐犯はなんて言ってきたの?」 「んーと、炎水晶?を渡せって言ってた気がする」 「炎水晶ってこの間盗ったヤツじゃん」 「どんなの?」 「元々4つで1つの宝飾品だよ。『“炎”“氷”“雷”“地”の4つ全てを集めると光りだし、呪文を唱えると何かが起こる』って言われている。 団長は『何か』が気になったらしくって集める事にしたらしいよ」 「何かねぇ・・・」 水晶、つまりクリスタル・・・・ “炎”“氷”“雷”“地”って処が何かを思い出すのは私だけか? 「念だと思うんだけど、謎な部分が多いのも気にしてる理由の一つだね」 ますます某最後の物語を思い浮かぶんですけど。まぁ、置いといて。 「んで、その炎水晶とやらは何処にあるのさ?」 「確か団長が持ってた気がするけど?」 「・・・・・はぁ?んじゃ、人質が持ってるのに気付かず身代金に請求してんの?バカ?能無し?」 「じゃなかったらそもそも人質にあんな扱い難いのを選びやしないと思うよ?オレなら絶対ゴメンだね」 ・・・確かに。 「そんなバカにいちいち捕まんないでよ・・・」 「違うよ、そんなバカだからいちいち捕まったんだよ」 はぁ・・・・・面倒。
「しっかし、渡せって言ってるくせに渡し場所を言ってこないのはどーゆーコトよ?」 「抜けてるねー?」 「抜けてるで済ませてしまっていーモノ?」 「いーじゃん、オレ達からしたら楽なんだし」 「そんな問題か?」 「団長の気まぐれに手間も暇も掛けてらんないよ」 「・・・・・・そーだね」
シャルがクロロの携帯を持っているヤツの場所を割り出し、その場所に行ってる途中で再び電話が掛かってきて向かっている場所を指定してきた。 気付くのおっそぉ・・・・
「で、どーするの?」 (どこからか調達してきた)車を運転しながらシャルが聞いてきた。 「んー、一般人装って行く?」 「纏をしないってこと?」 「だってさぁ、もし念能力者がいてクロロが纏を解いていたら私等が纏してるの変じゃん? なんか誘拐犯達、捕まえたのが幻影旅団団長って分かってなさそうなんだよね」 だって、幻影旅団相手に『警察に連絡するな』だよ?そもそもなんで犯罪者が警察に連絡するのさ? 「それでバレたら怒るだろうね」 「でしょ?」 「じゃあ一般人を装いますか」
指定された元倉庫の様な所に着くとガラの悪そうな男が二人入り口に立っていた。 「お前等が電話のヤツか?」 「そうです」 嘘ついてたらどーする気なんだろう? 「童顔男に子供かよ」「捕まえたヤツは優男だし」 「余程警備が薄かったんだろうな」「オレ達の敵じゃねぇってコトだよ」 ・・・・・無知ってスゴい・・・・
幻影旅団団長誘拐事件。(笑) |