電話 ジンの場合2


『ゴンの仲間はどんなヤツだ?』

「一緒に行動していたのは三人ほど。短気だけど情に厚い医者志望の青年と、時々天然を発揮する博識なクルタ族の青年と、有名暗殺一家の次期後継者として育てられていた家出少年」

『随分と毛色の変わった・・・・・クルタ族?クルタ族ってあの・・・?』

「うん、幻影旅団に惨殺された緋の目を持つ一族の生き残りだよ」

『・・・・・・大丈夫か?』

「・・・・・・・いざとなったらゴンとは敵同士になるし傷つけるかもしれないけど、誰も殺さないように、殺させないようにしたいと思うから・・・・・」

『そうか。ゴンが怪我するのはアイツの修行不足なだけだ。ただ、殺さないようにだけしてくれたら助かる』

「その為に、動くから」

誰も傷つけないように・・・・・

 

『おう、よろしくな。

あと、医者志望の青年はいいとして、暗殺一家?』

「ゴンと同じ年の子だよ。少しスレてるけどイイ子だよ」

ツンデレな所も可愛いしね。

『ゴンとどっちがいい男だ?』

「血統的にはどっちも将来有望なんじゃない?相性はいいみたいだし、二人でいたら刺激し合ってニョキニョキ成長していくと思うよ」

『ニョキニョキって・・・じゃなくて、どっちがの好みだ?』

「・・・・・・・・・まだ諦めてなかったんだ?」

『おう!!カイトでもいいぞ!』

「カイトさん会ったコトないって。あと、ゴンとキルアも恋愛対象にはなりません」

ナリは15歳前後に見えるかもしれないけど、もう20歳もとっくに越えてるから。二人に手を出したら犯罪だから。

『オレに似て将来いい男になるぞ?』

いい男になろうが二人とくっ付く気ないから(寧ろ、二人くっ付いて欲しい)

「問題そこじゃないから・・・、ッ?!」

どう言って諦めさせようと考えていたら、耳に当てていた携帯がなくなる。後ろを振り向くとクロロが私の携帯を持っていた。

・・・・わざわざ絶して近付いてこなくても。しかもよく聞こえてたね、電話の内容。

「自分の息子や弟子が殺されたくなかったらに手を出そうとするのは諦めるんだな」

『──────!!』

そのまま白熱した?言い合いがが続きそうなので、無視してシャワーを浴びるコトにした。

 

 

ゆっくりとシャワーを浴び、上がってくると、未だ電話で口論していた。

『──────ッ!!』

「奪える物なら奪ってみろ。相手になってやる」

電話を切り、こちらに投げてきた。

あー、何かすっごく上機嫌なんですけど・・・・

ジンと戦う話にでもなったのかな?なんだかんだ言って、クロロも戦闘狂だから強いヤツと戦うの好きなんだよね・・・・・

キルアとゴンがあまり目を付けられないようにしないと・・・・・・・ムリだな。

まぁ、ジンのコトは気に入ってるみたいだし、ミニチュア版ジンとその友人だったらからかわれる程度で済む、といいな・・・・・・

ジンの息子とゾルディック家の三男だって分かったら、殺すと後がメンドイって思ってくれたら大丈夫、か?(いざとなったらすぐバラさないとね)