出会いは偶然?必然?
「さぁ着いたぜ」「オラッ、さっさと歩け」 連れて来られたのは使われていなさそうな海に面している倉庫街。いかにもアジトって感じ。 「戻ったぜー」 「おぅ、どうだった?」 「楽勝」「戦利品もあるぜ」 「お、女だ?!」「カワイイ顔のボウズもいるぜ?!」 「まずはボウズからだからな」「なんせオレ達全員の相手をシてくれるらしいぜ?」 「マジかよ?!」「全員?!」 「そう、このアジトにいる奴等全員」 「30人以上いるぜ?!」 なッ?! 「汚いッ!!」 「はぁ?ヤるって言ったのボウズだぜ?」 「何も分かってない子に言わせたのアンタ達じゃん?!」 「オレ達は別に強制なんてしてないぜ?」「そうそ、勝手に守るって言ってたのはソイツだしな」「そのやる気に免じて道を一つ作ってやっただけ」 「だとしてもこんなに大勢だなんて言ってないじゃない?!」 「聞かれてねぇし?」「誰もあの場にいた奴だけとは言ってねーじゃん?」 「ひ、卑怯者!!」 「嬢ちゃん、あんまり口が過ぎるとせっかくの弟君の決意が無駄になるぜ?」「それとも、嬢ちゃんがボウズの代わりに相手をシてくれるのか?」 「ッッ、・・・・・・わ「ボクが相手をするって言ってるんだからお姉ちゃんには手出ししないで」」 「ボウズ、本気でオレ達全員の相手をシようってか?」 「する気だよ?だから全員ココに集めて?」 「ボウズそんな趣味が合ったのかよ?!」 「好き者だな」 「30人以上いるぜ?!」 「頑張る。 ・・・でもお姉ちゃんには見せたくないから・・・・違う部屋に居てて欲しいなぁ?」
「いいだろう。おい、連れてけ」 「ちょっ、待っ?!」 「お姉ちゃん、ちょっと待っててね?」 そんな、アタシだけ助かっても嬉しくないッ!! 引きずられるように小さな部屋に連れて来られ、鍵を閉められる。 「待って!!」 「心配しなくてもすぐお仲間に加えられるって」 「綺麗な身体のままで待ってるんだな」 「そんな・・・」 どーしたらいーの・・・? 鍵は開きそうにない。 部屋にあるのは誰かの服に酒の空き缶・空き瓶など。 ココで呑んでいたらしい。 窓は上の方にあるのみ。(どーやって開けるんだろ?) 「空き瓶・・・使えばこの縄解けるかな?」 縄が解けたらどーにかしてあの窓まで登って・・・よし。 できるだけ音をでないよーに服を瓶に巻き付け、壁にぶつける。
──────ガシャンッ──────
上手く割れた! コレで何とか縄を切って・・・・・・・・・・・・・・・・中々切れないよ~ッ?! 痛ッ?!縄切る前に指がボロボロになりそうだ・・・・ でもどーにかあの子を助けないとッ!! うぅッ、痛い・・・・ でももうちょっと・・・
──────プッ──────
「切れたッ?!」 やった!次はあの窓まで・・・・って、 「マスターッ?!」 窓の外には何故かマスターが?! え?『ど・い・て・ろ』? よくわからんけど端っこに寄る。 マスターはソレを確認し、窓を叩き割った。おぉッ!! 「、銀行までお使いを頼んだだけなのに何でこんなとこまで?しかもこんなに血だらけになって・・・」 マスターは何処からか包帯を出し、綺麗に巻いて行く。 「不可抗力ですッ!!それより、どーしてマスターがココに?」 「誰かさんに頼んだお使いの銀行が盗賊団が狙ってるっていう情報が入ったから、見に行けば、誰かさんはきっちり巻き込まれた揚句人質にまでなってるんでココまで迎えに来たってわけ」 「ごめんなさい・・・・」 「無事でよかった」 「ご心配おかけしました。ってマスター、大変ッ!!がアタシの代わりにッ!!」 「ん?連れて来られたもう一人?」 「そうッ!あの子のお陰で「シッ、誰か来る」・・・」
『ココ?』
──────ガチャガチャ、ギィ・・・──────
ドアが開くと同時にと・・・・・虎?(なんで?)が顔を覗かせた。 「?無事?遅くなってごめんね?」 「~ッッ、無事ッ?!無事なのね?!よがっだ~ッ!!」 「、落ち着いて?ボクは大丈夫だから。それより、の手、どうしたの?!・・・誰かにやられたの? 今からでもトドメ刺しに行こうか?」 ブラック降臨?! 「ち、違うよ。これは縄と奮闘する際に自分でやったの」 「ダメだよ綺麗な手は大事にしないと」 「あ、ありがと///」 「ところで、その人、誰?アイツ等の仲間ではなさそうだけど」 「こ、この人はアタシの働き先のマスター。助けに来てくれたの!!」 「どうも。を庇ってくれたらしいわね?」 「先に受けた恩を返しただけです」 先に受けた恩って・・・・・肩枕? 「って返され過ぎだしッ?!!」 「そう?でもまぁ、アイツ等ぐらいは対処できたし。寧ろ巻き込んだ感が否めなかったし・・・」 対処できたって・・・・ 「いや、のことだからどっちにしろ巻き込まれていたと思う」 どうせトラブル体質ですよーだ・・・ 「ともかく、助けてくれたことには変わりないわ。守ってくれてありがとう」 「・・・どういたしまして//」 「私からも礼を言う。を無視した方が動き易かっただろうに、を守ってくれてありがとう。 この子に酷い怪我がないのも、トラウマに残るようなことになってないのも君のお陰だ」 「が怖いのに頑張ってボクを守ろうとしてくれたからだよ。 ボクはの頑張りに応えただけ」 「正義感からだろうが気まぐれだろうがを助けたという事実には変わりない。 お礼がしたいから今度是非、店に遊びに来てくれるかな? これ場所描いてある名刺」 「マスター、ナイスアイディア!!お願い、是非遊びに来て!!」 「いやいやホントにお礼をされるよーなことまでしてないって」 「じゃあ、また会いに来てくれない?アタシ、ともっとおしゃべりしたいし」 「私も聞きたいね」 「・・・・・じゃあ、機会が合って、出て来られたら・・・」 「出て来られたら?」 「この騒ぎが保護者にバレてなかったら・・・」 「あぁ、なるほど・・・」 こんなことだったら保護者の人も心配するよね。 「なら、いつでもいいからいらっしゃい」 「・・・はい。 じゃあ、、マスター。アイツ等が目覚めない内に逃げて?」 「君はどうするの?!」 「大丈夫。適当に逃げるし。マスター?のことお願いしても大丈夫ですよね?」 「えぇ、そのつもりで迎えに来たから。、この子なら大丈夫。それより今ココで一番危ないのはお前。言わばお荷物。邪魔者はさっさと消えるよ」 お荷物・・・邪魔者・・・ 「・・・・はぃ」 「じゃあ、気をつけて帰ってね?」 「も気をつけてね!!」 「はーい」 少年は手を振りながら部屋を出て行った。
「私達も行こうか」 「はい」 、か。早く来て欲しいな。 「そーいやマスター、この辺て森が近いんですか?」 「・・・いや、今は使われていないけど工業地帯だよ」 アレ?ならなんで虎を連れてたんだろ? あの強盗犯、密猟でもしてたのかな? それとも・・・
「(ボソッ)アレが念ってヤツ?」
「・・・・・」 「はいなんですか?」 「何で念のことを知ってるんだい?」 ・・・・・あ。や、ばい? 「いや知ってるわけでなくなんていうかあのえっと「後できちんと話してもらうよ?」・・・・はい」 そーいや普通は念のこと知らないんだった・・・・ アレ?でもマスターは知ってるってことはマスターって念能力者・・・? あー、なんて話そうかなぁ? マスター相手に上手くごまかせる自信ないしなぁ(ってかムリ)。 『異世界から来ました』って言って信じてもらえるかなぁ・・・・? でもマスターには嘘つきたくないし、ホントのこと話そう!!
合縁主、縄切り頑張ったけど結構無駄でした(笑) |