出会いは偶然?必然?
お金を卸すついでにもう一つ通帳を作ろうと思い、やってきた銀行。 うわぁ、やっぱ混んでる・・・ ま、しゃーないか。 壁際の椅子に座りチビシロを膝の上に乗せて撫でながら待っていたのは覚えてるんだけど、その後寝てしまったらしい。 何かに凭れ掛かってた気がする。
目が醒めたら、状況が一変していた。 ギュッと抱き着かれて意識が浮上する。 目を開けると、少女(高校生ぐらいか?)に抱き着かれており、周りには顔を引き攣らせた他の客と、銃を持った男共がいた。 ・・・・・・強盗、かな?メンドくせー・・・ このまま我関せずでいけ「おいッ、そこのガキ二人!コッチに来いッ!!」ないみたい。 「・・・・・・なんで?」 メンドい、他のにしてよ。 「あー?ガキ、テメーは名誉ある人質に選ばれたんだよ。分かったらさっさとコッチに来やがれ!!」 なんだよ“名誉ある人質”って? ガキ二人ってゆーことはもう一人はこの少女かな? じゃあ、肩貸してくれてたのもこの子かな? 「ふーん・・・あ、肩貸してくれてありがと」 「い、いえ・・・」 青褪めているけどキチンと返事を返してくれる。あー、普通って感じ。
久しぶりだなぁ・・・・
「ボクは。お姉さんは?」 実際は私の方が上だろうけど。 「アタシはよ」 「・・お姉さん?」 う、思わず詰まっちゃったよ・・・ 「呼び捨てで構わないわ」 違和感があったのがバレたかな?まぁ、構わないって言ってくれたし、いいか。 「じゃあ、」 あー、なんか普通の人との会話って久しぶりな気がする・・・ 「ごちゃごちゃ喋ってねぇでさっさと来いッ!!撃ち殺されてぇか!!」 何だよ、人がせっかく和んでたのに・・・。 「(ボソッ)短気な奴」 男には聞こえない程度に言ったがには聞こえたらしい。 驚いた様子でコッチを見てきた。 そっか、普通はみたいに震えて怖がるもんね。 まぁ今更だし、実際コイツ等ぐらい倒せるだろうし、いっか。 しかし、この子大丈夫かな?今にも崩れ落ちそう。 思わず手を繋いでみると、先程よりも驚いた顔をした後、微笑み手を握り返してくれた。ん、震えも少し落ち着いたみたいだね。 そのまま男の所まで行くと、繋いでいた手は離されたが、の震えは落ち着いたままだった。
その後、両手を前で縄を巻かれる。 えーっと、出来るだけ力を入れて空間を空けるよーにするんだっけ? まぁ、いざとなったら引き契ればいいんだけどさ? 銃口を頭に突き付けられた時、チビシロが大きくなろうとしたので慌てて止めた。
“こら、ここで暴れたら後が面倒だろ?!” “ミャー” “もうちょっと我慢しな” “ミー・・・”
車に乗り込んだ後の男達は手榴弾投げるはマシンガン連射するわでやりたい放題。 人質がいるので向こうからはあまり撃ってこれず、手榴弾を投げられるので近付くことすらできないらしい。 役立たずが・・・
「楽勝だったな」 「戦利品は金と発育不良なガキ2人か」 「いるだけマシだろ?」 「おい、よく見るとどちらもそこそこカワイイ顔してんじゃねぇか」 「逃げ切った後はお楽しみとするかぁ?」 強盗犯が下卑びた嗤いを浮かべる。 何でこーゆーヤツ等って同じことしか言わないのかな・・・? 流石に聞き飽きたんだけど? マジで今度本屋で『雑魚の台詞集』みたいなの捜してみよう・・・ あー、は全然慣れてないみたい。こんなに震えて怖がっちゃってまぁ。 コレぐらい純粋だったのはいつかなぁ? ・・・・・・・・あったかどーかも怪しいな。 「大丈夫?」 「お、コッチの嬢ちゃんは自分の運命が分かってるよーだな」 「ボウズもすぐに分かるようになるって」 「お前ソッチの趣味あったのかよ?!」 「コレだけカワイけりゃオーケーだろ?」 「違いねぇ!!」
マジでウゼェ・・・・ でもココでコイツ等を八分の七殺しにしたら、はきっとトラウマになるだろうしなぁ・・・・ その時、が抱き着いてきた。
「何とかして逃げようね」
こんなに震えてるのに自分だけ助かろうとは思わないんだ?今時こんな子もいるんだねぇ・・・。 んじゃ、一肌脱ぎますか。
「なんだぁ、麗しい姉弟愛ってかぁ?」 げらげら嗤う男達には姉弟に見えてるらしい。 これにノっちゃえ。
「お姉ちゃんはボクが守るもん!!お姉ちゃんに手は出させないから!!」 「ははッ、オモシレェこと言うボウズだな!」「ボウズがオレ達全員の相手をヤるってか?!」「なら、お前がオレ達全員の相手をシてくれるってぇなら、姉ちゃんには手出ししないでいてやるよ」 「ホントに?!じゃあ頑張る!!」 「あぁ、せいぜい頑張れや」「その言葉、後悔すんなよなぁ?!」 あぁ、頑張って九分の八殺しにしてやるよ。 「そんな・・・」 は言葉通り受け取ったらしい。顔を青くしている。 そんなに心配しなくても大丈夫だよ?
天災主は念を使えるから余裕。 寧ろメンドいコトに巻き込んだお礼として甚振る気満々(笑) |