天災は忘れる前にやってくる5


しばらくパクノダやシャルナークと色々な話をして(クロロは読書中)今居る所がシェルジェスという都市の高級マンションである事が分かった。

私の体調を考慮して本拠地(ホーム)仮宿(アジト)は無理だろうと判断したらしい。(実際、流星街で生きていける自信はない)

誰が住むのか聞くと、クロロ・パク・シャルは住むらしく、フェイタンは護衛期間が終わるまで、フィンクスは適当に、マチは住まずに現在の買い物が済み次第いなくなるらしい。

 

・・美少女とはすぐにお別れか・・・(顔見えてないけど)

そう言っている間に3人は戻ってきて、置く物を置くとマチはクロロとシャルには気をつけるよう言い残し行ってしまった。

早ッ・・・まぁ嫌われてないようだからヨシとしよう。(美少女に嫌われるのは哀しい)

フェイタンとフィンクスも気晴らしにまた外に出て行った。(護衛の役目は?)

シャルも調べ事、パクも食事の用意で部屋から出て行き、クロロは気にせず読書中。ホントに自由気ままな集団だ。

 

今後のことでも考えよう・・・

聞いたところによると、最近の大きな仕事は・・・クルタ族襲撃だったらしい・・・

クラピカのことについては罪悪感が生まれないでもないけど・・・それでも、パクが死ぬのは嫌だ。

最悪、未来を話してでも止めさしてもらう。私は・・・クモで飼われるのだから・・・

クルタ襲撃が終わったばかりならヒソカはまだ(仮)入団する前だよな?アレに会うのは結構勇気いるかも・・・化粧落とした顔は好みなんだけどなぁ~。

まぁできるだけ顔を合わさず陰からこっそり見るようにしてヨークシンの時までは平和に過ごそう・・・

それにしても・・・何も見えないってツマンナイ!!

人は見えても物や景色は見えないから移動できないし、いっぱい(不本意だけど)寝まくったから眠くないし、話相手いないとヒマ~!!

 

「ふにゃぁ?!な、なに?」

思ってたことバレた?!

「この本が読めるんだったな?」

ん?文字が光ってる本?まだ読んでたんだ?

「読めるよ?」

「コレは何て読む?」

クロロが近づいてきて本を見せる。

書いてあるのは・・・

「“ウィザード”がどうかした?」

「コレはやはりジャポン語なのか?」

・・・・あれ?

「カタカナはこの世界にはないの?」

「時々見掛けるが狭い地域でしか使われていない」

ビックリだよ!マンガではカタカナ使いまくってたからてっきり普通だと思い込んでたよ!!

「あまり使われないんだ?でもひらがなが読めるならカタカナもすぐ読めるようになるんじゃない?

同じ数の単語しかないし」

「書けるか?」

「ん~、見えてないから形崩れるかもしれないけど?紙とペンある?」

ゆっくりと少し大きめに声を出しながら書いていく。

「ワ・オ・ン・・・っと。書けているかちょっと不安だけどこんな感じかな?」

「何故文字が二種類あるんだ?」

なぜって・・・

「んっと、カタカナはひらがなを由来として作られていて、昔は隣国の漢字だけの文を読むのに使われていたんだったと思うけど・・・」

確かそんな感じだったよね?

「今は他国の言葉や都市名・擬音語なんかによく使われるよ」

「ウィサードは他国語か?」

「日本語の言い回しにしたら“魔法使い”や“魔導師”になる」

「なるほど。意味合い的には同じか」

「・・・クロロ。それ読み終わったら貸して?」

 

「読みたいのか?」

「ヒマ。目、見えないから何もすることがない」

「神字が書かれている包帯をしていると取るのに苦労しそうだな」

「シンジって、念の補助とか強化とかするあの神字?」

「ああそうだ。まぁ近いうちにどうにかしてやる」

よかった・・・念を覚えろとか言われたらどーしよーかと思った。

「念を覚えるのに急ぐ必要はない」

・・・覚える必要はあるんだ・・・

まぁ確かに幻影旅団(クモ)の中で生きるには最低でも纏はできないと厳しそうだよね・・・

「団長、食事ができましたからを連れてリビングに来て下さい」

パクの声に反応してか、お腹がグゥ~と鳴った。

「・・・お腹空いた」

「行くか」

クロロが立つと同時に抱えられ、運ばれる。

「・・・自分で歩けるのに」

ココは廃墟じゃないんだから。

「目が見えてないまま歩かせて怪我でもされたら俺がパクに怒られる」

それに連れて来いと言われたしな、とのこと。

早く見えるようになりたいなぁ・・・

 

 

連れてこられたリビング。そこにはパクとシャル、あとどうやらフィンクスとフェイタンが帰ってきているらしい。

「おぅ。っつーんだってな。オレはフィンクスだ」

「・・・・・・・・・・フェイタン」

「よろしく」

フィンクスはOKか?フェイタンは微妙みたい。でも殺される心配はなさそうだ。

「ねー、はご飯どうやって食べるの?」

見えないよね、と言われ改めて気づいた。ご飯が見えないから食べるのかなり苦労するんじゃ・・・?

「オレが食べさせてあげようか?」

シャルが笑いを含みながら自分の膝を叩く。

「俺でもいいぞ」

クロロが耳元で囁く。だ~っ、だから耳は止めろ!!なんでコイツ等は2人になると悪戯ばかりするんだ?!

「いらん!一人で食べれる!!パク~っ」

「はいはい、ちょっと待って」

うぅ、パクも流すようになってきた・・・

献立はクラムチャウダーとサラダとパン。

パンは持っとけばいいけど、スープとサラダは苦労した。それでもお腹が空いているので一生懸命食べる。

途中からパクが手伝ってくれて全部食べきることができた。

スプーンやフォークを周で覆って貰ったら見えるようになるから食べやすいね。

あ~お腹いっぱい!美味しかった!ごちそうさまでした!

 

 

 

 

5/24 加筆修正

*主人公のことをどう思っている?
クロロ―興味の対象。反応がイイな
パク―可愛いわね。あの二人をどうにかしないと(母親・姉的立場)
シャル―おもちゃ。からかうと面白いよね
フィン―チマチマしてんなぁ。パクが怖ぇしアイツ等がやりすぎるようなら止めねぇと
フェイ―興味ないネ。団長が決めたなら一応守るヨ
マチ―特にヤな感じはしないね。別にいいんじゃない?