天災は忘れる前にやってくる15


「君と殺り合う気はないんだけど」

声がした後、光を纏った人が出てくる。

念能力者ってほとんどいないんじゃないの?!やっぱ類は友を呼ぶの?!

「何者だ」

「只の暗殺者だよ」

いやいや、暗殺者は“只の”じゃないと思います・・・・・のはココでは自分だけ?

「俺と殺り合う気はないということはコイツ等がターゲットか?」

「うんそう。依頼があってさ、なんか追いかけてるから何かなと思って」

自称暗殺者はコテンと首を傾げながら答える。

ってか、首をかしげる暗殺者って・・・某暗殺一家の長男しか知らないんですけど(暗殺者自体がその一家しか知らんけど)

・・・・聞いたら、危険かな?

すっっっっごく、聞きたいんですけど!!

あぁ、見えない目がムカつく~!!

でもココは我慢我慢・・・・・・・・・できない!!腐女子として知っておきたいんじゃ~っ!!

「クロロ、クロロ」

でも聞こえたら怖いのでコソコソとクロロに尋ねる。

「あの暗殺者って人、黒髪?髪長い?猫目?」

「あぁ」

ビンゴ?!(心の中で指パッチン!)

、名前は知っているか?」

クロロも声を潜めて聞いてくる。

「多分イルミ・ゾルディックって人」

「ゾルディック・・・ゾルディック家か」

あ、やっぱ有名なんだ?

クロロが暗殺者に尋ねる。

「ゾルディック家はあんな弱い奴等の暗殺も請け負うのか?」

「金払いが良かったからね。アレ?オレ名前言ったっけ?」

「ゾルディックには世話になってるからな。前に狙ってた宝の持ち主(ターゲット)を殺されて、余計な時間を食った」

そっか、8番がシルバ・ゾルディックに殺されてるのまだなんだ?

「その若さでそこまで強いの・・・君、幻影旅団?」

「そうだ」

「まいったなぁ、旅団と戦えるほど時間ないや」

「なら戦わずに去ればいい。仕事は終わったんだろ?」

「ん~、顔見られたからできれば殺しておきたいけど・・・・かなり大変だろうし、いいや。

じゃ、オレは任務遂行したし、帰るね。

あ、コレあげる。よければ依頼してよ。割引するからさ」

イルミが何か投げ、クロロがソレを受取る。

「ああ。用があれば依頼させてもらう」

「じゃ」

あぁ、さらさらキューティクルのご長男が去っていく・・・怖いからあんまり近づきたくないからいいけど。

遠くから見ていたい存在だよね(それはクモの皆にも言えるけど)

「ねぇ」

あれ?!まだいらっしゃったの?!

「まだ何か用か?」

「ソレって・・・」

イルミがこちらを指さす。

・・・・・・・・私かいっ?!

「“幸災の渡猫”?旅団が手に入れたって噂、本当なんだ?」

えっ何、私有名人?!そしてそんな噂立ってるの?!

「・・・・お前には関係ない」

「ふーん。まぁ、ミルキが写真見て騒いでただけだから」

・・・・・・い、いやだ。ミルキは嫌だ。せめて体積が今の3分の1になってくれないと嫌だ!(顔のパーツは悪くないはずなのに体形がすべてをぶち壊してる)

でも拷問とかされそうだからどっちにしろ嫌だ!!

クロロの服をギュッと掴み、必死に首を横に振る。

「本人も嫌がっているし、渡すつもりはない」

「ならいいや。ま、欲しがってたのミルキだし」

・・・その言い方だとキルアとかカルトだったらお持ち帰りの可能性があったってこと?

キルアやカルトか・・・・・・・・・・すっっっっごく悩むけど、やっぱゾルディックは怖いから嫌だ。

悩んでいる間にご長男さんは帰ったらしい。話しそびれた・・・(ちょっとガッカリ)

クロロの手が頭に乗り、ワシャワシャと掻き混ぜられた。

その後、顎を掴まれ上を向かされる。

「血の気は引いてるが顔色はそれほど悪くないな。気分はどうだ?」

血の気はミルキの時に引いただけたし、特に気分を悪くするような・・・・

あ・・そーいや人殺されてたっけ・・・・

でも、血の臭いが充満してる訳でもないし、ただ光が消えただけだから、まだ、実感湧いてないのかな?

「大丈夫。心配してくれたの?」

「これくらいでパニック起こされたら先が思いやられるからな」

・・・・心配がズレてません?

「平気ならいい。行くぞ」

先ほどと同じように抱えられて再び移動する。

 

 

人が死ぬのは簡単。特にこの世界は元の世界よりも死が溢れている。

・・・いや、元の世界にも死は溢れていた。ただ、平和だと思っていたし、事実居た場所は平和だったんだろう。

 

でも、こちらでは覚悟を決めなければならない。

特に、幻影旅団(彼ら)と居たければ・・・

 

自分も、殺しをできるほど強くならなければならない。

 

肉体的にも・・・

 

精神的にも・・・

 

 

「・・・・、何を考えてる?」

「えっ・・・・・?

強く・・・・ならないとなぁ・・って」

「肉体的にも精神的にも鍛えることに関して否定はしない。

身体が動くようになる分生きる確率が上がるからな。

万が一何かあった場合、オレ達が行くまで自分の身が守れるかどうかで違ってくる」

「・・・・来てくれるんだ?」

「飼い主は責任持って飼わないとな」

ぶっきらぼうに言うとからかい調で返ってきた。

「だからといって、人を殺せるようになる必要はない」

「・・・・」

「俺達といる分には人の死に慣れなければならないだろう。

目の前で血まみれの世界が広がっても心が壊れないぐらいにはなる必要がある」

そうだね。皆にとってそれは日常風景だから・・・

「俺達は人を殺すことを厭いはしない。じゃないと生きていけなかったからな」

流星街はそういう所だもんね・・・・・

「だが、クモに飼われているからといってお前に強制するつもりはない。

人を殺せるぐらい強くはなれ。その力で人を殺すかどうかはお前次第だ。

ま、お前にやらすくらいなら自分が手を下すという奴は何人かいるだろうがな」

「・・・・・・・そうだね。まずは強くならなくちゃ」

最悪、クラピカと相討ちになれるぐらいの力をつけないと・・・その前に止められたらいいけど。

「がんばってみる」

「まずは腹筋・背筋・腕立て伏せ・スクワットからだな」

・・・・やっぱり基礎からだよね・・はぁ・・・・・

 

 

 

 

名前変換少な・・・
誰を出そうか悩んだところ、やっぱりイルミだろうとゆーことで。
ノヴやモラウも悩んだけどね。ネコ目なお兄様の方がイイかな?と思いまして。
なので、クロロとイルミの馴れ初め(笑)を作ってみました。
ちょこちょこシリアスなりかけてるけど、続かないのがこの話。

2/24 加筆修正