天災は忘れる前にやってくる26
新しい仮宿に来て一週間。未だに纏は意識がない時はできないけど、かなり安定してきた。 クモの修行を受けるとなると、どれだけ酷使されるだろうとヒヤヒヤしていたけど、マラソンや簡単な組み手など、普通のモノが多くてちょっと呆けた。 「(ぼそっ)人食い巨熊退治とかさせられるかと思ってた・・・」 「殴り方や急所もきちんと知らない奴にやらせても食べられるだけだろう?」 だ、そーです。 確かに、人を殴ったことなんてないし、急所も目とか鳩尾とかしか分かんないけどね。できるようになったらやらされるのか・・・・? ともかく、殴り方や組み手はフィンクス(+暇な者)・念に関してはまぁ全員が教えてくれるコトになった。 急所は初めの三日間でフェイタンに教えてもらった。どんな時にどんな所が有効的かをその辺のチンピラを使って実際に(血は出ないように加減しながら)見せてくれた。(後は実践あるのみだって)
あー、そーいや体質変わったらしい・・・? 今まで自分の体に攻撃するモノは回避されていたんだけど、なんか相手に意識を向けてて攻撃がくるって分かってる時は回避されないみたい。 ソレってかなり微妙でない?と思ったり・・・・ あとね、絶だと分かんないのだけど、隠は見えることが判明。・・・・変な所で高性能だな。 自分の身体が未だに理解できてません。
修業を始めて思ったこと。 「周りにいる人達が強すぎるから、自分のレベルが今どの辺なのかよく分かんない・・・」 「あー?そーだなぁ、オレ達に追いつくとなると今の7・8倍は扱くぞ?」 そこまで求めてない・・・・どこに基準を置くかで求められる強さが違うよな・・・ 「まぁ最低限は銃撃に耐えれて、一星ぐらいののハンターから逃げ切るか10分以上耐えることができるようになるのが理想だな」 メンチさんやツェズゲラ(だっけ?)か・・・・結構レベル高いよね? 「まぁ、今でも一般人に交じったらかなりイイとこいくんじゃねぇか? ・・・・・しっかし、マジ喧嘩とかしたことねぇのな」 普通は殴り合いなんてしないからね。 「兄貴居たんだろう?喧嘩しなかったのかよ?」 「男同士ならまだあり得るかもしれないけど、男と女の兄妹で殴り合いの喧嘩をすることなんて普通ないよ」 まぁ笠原郁は兄貴達に投げっぱなしジャーマンされるぐらいの喧嘩してたみたいだけどね。 「そんなもんか?」 「そんなもんよ?」 「ならどっかで慣れねぇとな・・・・オレ達だと手加減しきれねぇ」 ・・・手加減失敗されて殺されるのなんかイヤだしね。 んー・・・・・・・・・・あっ!! 「ならさ、天空闘技場は?!」 「あ?あぁ、あそこか。確かにあそこなら実践にもなって丁度イイか・・・・」 「クロロに言って来る~!!」 「あっコラ、まだ終わってねぇぞ!!」 逃げるが勝ち~!! 「ったく、しょーがねぇな・・・・・」 フィンクスは私に甘い。文句言いながらも見逃してくれる。(許し方が父親的な感じがするけど)
「クッロロ───ッッ!!!」 バタンッ!!と扉を勢いよく開けると、皆居たらしく視線が集まる。 「・・・・・・何だ?」 「天空闘技場に行って来る!!」 「天空・・?ああ、あそこか。 ・・・・・・イイだろう。だが、200階以上は行くな」 「言われなくても」 そんな命を粗末にするようなマネ、誰がするか。(もし 「フィンクス、ついて行ってやれ」 「あぁ「フィンクスだけズル~イ!オレも行きたい!!」」 「駄目だ。仕事を終わらせていない」 逃避するために修行付き合ってたりしたもんね。 「パクは?」 「残るメンバーだと私が抜けると三日も持たないから仕事にならないのよ・・・」 あぁ、クロロにシャルナークにフェイタンだもんね・・・・無理だな・・・ 残念。 「、闘技場では念は使うな。あと、コンタクトと男装をしていけ」 「コンタクトは分かるけど、男装?」 「女は目立つ」 あぁ、何せ『野蛮人の聖地』だもんね。男しかいないか。 「了解」 「なら、さっそくコンタクトとか男装時に要る物を買いに行きましょ?」 「・・・・そうだね」 長くならないコトを祈ろう・・・・
カラコン(黒)と伊達眼鏡と服を(大量に)買ってもらった。(服あるのに・・・) 髪は染めるかウィッグを被るか考えたが、染めるのは髪が傷むし度々染め直すのが面倒なので却下、ウィッグは取れた時が困るとゆーことで、結局短くするだけにした。 お陰で、パッと見は華奢で中性的な少年だ。 パクは始め髪を切ることに反対だったが、切り終わった後は一変して抱きついて褒めてくれた。 「後はしゃべり方だけど、元々男っぽい話し方だし、一人称を“オレ”にしたらイケるかな? ついでに名前も『』に変えとこ♪」 「そうね、可愛い男の子の出来上がりね!!でもその容姿なら“ボク”の方がいいわ!!」 形容詞は『可愛い』なんだ・・そして、“ボク”はパクの趣味じゃないの・・・? ま、いっか“ボク”で。この世界、“オレ”ばっかだもんね。
「んじゃ、行ってきます」 「忘れ物は無い?少し渡したお金は持った?」 パク、あれは“少し”って言わないよ・・・・ 「きちんと持ったよ・・・」 「がいないとツマンナイから早く帰って来てよね」 お前の為かよ?! 「念の修行も忘れるなよ」 分かってるよ・・・・ 「負けるでないよ」 フェイタン・・・・それは無理かも・・? 「、手出して?」 「何、シャル?」 言われた通り手を出す。 すると手の上に携帯が置かれた。シンプルな作りのシルバーの携帯だ。 「これ・・・・」 「の。無いと不便でしょ?オレ達のアドレスは入っているから。 それ、手作りで凄いんだからね! 充電しなくていいし、何処でも電波あるし、海に潜っても壊れないしぐらい丈夫なんだから!!」 「因みに誰が払ってるの?」 「電波ジャックしてるから払ってるわけないじゃん?」 わぉ、すごいね・・・・流石シャル・・・・ 結構、嬉しいかな/// 「ありがとう///」 「お礼は身体で「行ってきま~す!」チェッ」 ホント懲りないね・・・ 「、風邪に気をつけるのよ? フィンクス、をきちんと守るのよ! 何かあったら只じゃおかないからね・・・・」 「あ、あぁ・・・・」
修行を始めてから一週間で主人公、逃げてるし。 お供がフィンクスな時点でやりたい放題やるんだろうな・・・・ お父さん、頑張れ(笑) さぁ、天空闘技場では誰かと会います♪ |