天災は忘れる前にやってくる31


パワーリストを付け始めてから数日、動きは少し鈍くなってるけど、着々と階を上げ、100階でも特に苦労せずに部屋をゲットした。

が、

フィンの奴、100階に上がると重さを100kgずつに増やしやがった!!(しかも今は腹にも付いているから計500kg!!)

その所為で全然動けず110~130階を行ったり来たりしている。

まぁ、人と戦うのに慣れるのが目的だから上に上がる必要あまりないけどね?

かなり慣れてきたから、最近フィンも見に来なかったりするし。

 

 

 

そんなある日、

ッ!!」

「ん?」

振り返ると、キルアが走って向かって来ていた。

「あ、キルア。久し振り」「お前意外と強かったんだな!もっと下にいると思って探してたから無駄な時間喰っちゃったじゃねーか!!」

ソレってつまり、

「キルアがボクを舐めてたから悪いんじゃんか?!ボクだって少しはやるんだから!!」

じゃなきゃクモ(主にフィン)のデタラメ修行についていけないんだから!!

「悪い悪い」

む~、反省してない・・・・

そんな悪い子には・・・・

「しょうがないなぁ・・・・・

なんて言うと思ったかッ!!」

「うわぁッ?!」

キルアの髪の毛をグシャグシャにかき混ぜる。

うわ~、猫っ毛気持ちイイ~♪

「止めろよッ!!///」

「あはは、ゴメンゴメン。

んで、どーしたの?ボクに会いたくなった?」

「・・・・・・あぁ」

おぉ?!何この素直なキルア君?!

「オレ・・・・・200階到達したんだ・・・」

えっ?!まだ全然チビキルアを堪能してないのにッ!!

「いつ帰らなきゃいけないの?」

「・・・3時間後迎えが来る」

早ッ?!過保護すぎだろゾルディック家!!

ならば残る手段は一つ・・・・

「そっか・・・・

じゃあ、ちょっと待ってて」

携帯を取り出し電話を掛ける。

『どうした?』

「あ、今から3時間自由にさせて?」

『あぁ?』

「3時間したらまた連絡するから!!」

『あ?!ちょっ、待ッ!!』

ブチッとな。ついでに電源も切る。

まぁ、探しにまでは来ないだろう。

コレでOK

「んじゃ、遊ぼっか?この辺、娯楽施設揃ってるらしいし、ゲームセンターとか映画とかあるでしょ?」

「・・・お前、大丈夫なのかよ?」

「キルアと遊ぶ方が今は大事♪」

「・・・・ったく///

んじゃ、ゲーセン行こうぜ!!」

 

 

──ピコピコピコ、ダン──

 

「残念無念、また来週~♪」

「あぁ?!何だよこの邪魔ブヨの数は?!

なんで『ブヨブヨ』だけ異様に強いんだよ?!格闘系は全敗のクセして!!」

「格闘系はあんま興味なかったからしなかったもん。ボクんちロープレ派だったし。

落ち物パズル系は一時期友人がハマってて相手にさせられてたし?」

ぷ●通・フィーバーはめっちゃしてたな・・・・

「くそっ、もう一回勝負だ!!」

「返り討ちにしてくれるわ!」

 

―20分後―

 

「全敗・・・・・」

「まだまだだね?」

キルアの奢りでクレープ食べてます♪

「オレ、ゲームでココまで負けたの兄貴以来だぜ?」

「ゲーム好きの二番目のお兄さん?」

恋愛シミュレーション系ばっかしてそうなイメージだけどな?

「あぁ。キャラが可愛いっつってやり込んでやがった時期にボロ負けした。

仕返ししといたけど」

あぁ、なるほど。ってか、

「・・・・・・仕返し?」

「(二マァ)」

あ、ねこキルアになった。

「豚君の部屋にな、ネズミを数匹入れといたんだよ。パソコンとかフィギュアとか置いてる部屋に♪」

「・・・つまり、配線とかフィギュアを齧っちゃった?」

「アイツ、菓子の食べカスもそこら辺に放ってたらしくってさ、パソコンが全滅♪」

・・・・・・御愁傷様。

「部屋にネズミ駆除の機械作って設置してたぜ?それよりも自分の部屋片付けろってなー?」

ちょっと可哀想・・・・・ま、ミルキだしいっか?

 

 

遊び尽した3時間、ついに別れる時間になってしまった。

・・・・・ありがとな。

オレ、こーやって誰かと遊ぶの初めてだったか楽しかったよ・・・」

少し哀しそーに笑うキルア。

そんな泣きそうな顔、見てると萌えちゃ・・辛いの~。

ゴンとの友情に横槍入れる気は無かったけど、こんなキルア見捨てられるほど、

 

キルア嫌いじゃないの~~ッ!!

 

とゆーことで、

「ボクも楽しかったよ?

キルアが声掛けてくれて良かった!!

はい、コレ」

「これ・・・・・」

「ボクのアドレスと番号。

別に天空闘技場(ココ)では会えなくなっても、連絡取れたらいつかまた会えるでしょ?」

「・・・・・サンキュ。もらっとく///」

ッッかっわい~!!子どもキルアのはにかんだ顔!!渡して正解だ~♪

でも変態に見られたくないので、顔が二ヤけそうになるのを表情筋を総動員して何とか阻止する。

「ま、個人用の携帯買った時にでもまた教えてよ?」

「おう!」

「じゃあ、キルア“また”ね」

「あぁ、“また”な!」

 

 

キルアが手を振りながら去って行く。

あぁ、さよなら我が癒し・・・・ムサいヤツ等の中のオアシス・・・・

最悪、ヨークシンまで会えないかもしれないけど(会えたとしても敵同士かもしれないけど)、

それまでには連絡頂戴ね・・・・

 

 

 

 

あれぇ?ココまでキルアと仲良くする気は無かったんだけどな?
思った以上にキルアとのフラグが立ちそうになっててビックリです(笑)
旅団贔屓のはずなのにな?
ま、主人公恋愛は全く考えてないけどね?(萌扱い癒し扱い)