天災は忘れる前にやってくる32


肉弾戦にも慣れ、少しずつだけれど確実に階もパワーリストの重さも上げられていた。

今日も順調に勝ち、180階まで来た。

このまま200階まで勝っちゃってもいいけど、お金も貯めたいしなぁ・・・

天文学的な数字にはなってきているけど、有って困らないのがお金である。

気も漫ろに自分の部屋まで帰ってきた。

午前中は試合、午後は修行とゆー日課になっている。

今は試合が終わったとこ、フィンは・・・いないみたいだな?

汗かいたからシャワー浴びて、今日のお昼は何食べよーかな・・・

 

───ガバァッ!!───

 

「?!」

「だ~れだ?!」

片手で目を覆われ、もう片方で体を拘束される。

ってか、普通両手で押さえるだろ?!

んなことしてくるのは、

「シャルしかいない!!」

目隠しをしていた手を退けられ、自分の上を見上げる。

案の定そこには金髪の童顔だけど綺麗な容貌の人物の顔があった。

相変わらず無駄に顔はいいヤツ。どーせなら体も顔に合う身体にして来い!!

「あはは。当ったり~。

久し振り

もーがいなくてオレ、欠乏症になるところだったよ~?

一向に連絡してくれないしさ。せっかく携帯渡したのに!!」

「ゴチャゴチャ言いながら、体を触ってくるな~ッ!!

手を退けろ腹や胸を触るな放せ~~ッ!!」

「イ・ヤ」

えぇい、このセクハラ童顔マッチョめ!!

~?

何この色気のないパワーリストは?お腹にまで付けて!

胸もサラシで押さえつけてたら形悪くなるじゃん?!きちんとブラ付けなよ?オレが買ってあげようか?」

Wi●ipediaでシャルナーク(コイツ)の人物紹介書いたヤツ誰だ?!

コレのどこが爽やかな好青年なんだ?!

只の女好きのセクハラマッチョじゃねーか!!

「パワーリストはフィンが付けろって言ったの!

男装してんだから胸出てたら変だろうが!!

さっさと放せ!ボクはこれからシャワー浴びてご飯食べに行くの!」

「え、何?一緒に入りたいって?

も随分積極的になったんだね?」

「己の耳は飾りか?!どー聞いたらそーなるッ?!」

「そんな照れなくてもいいよ?きちんと隅から隅までオレが洗ってあげるから♪」

「いらん放せ!

この、童顔セクハラマッチョ・・「それは期待に応えないといけないね?」」

ヤ、ヤバい・・・このままだとマジでヤられる・・

「シャ、シャル?ご、ご飯一緒に食べに行こう?ね?ね?」

「・・・・・・がオレが買った服着てデートしてくれるならいいよ?」

「わ、分かった・・・・」

「なら、まず服を買いに行かなくちゃね。

早くシャワー浴びてきて?」

「(ほっ)分かった。ちょっと待ってて」

なんとか、危機は去ったみたい。

シャルの気が変わらない内にさっさとシャワー浴びて来よう。

 

 

シャワーを浴びてすぐに連れて来られた一軒の店。

かなり高級感溢れる大人っぽい子ども服の店。

結構悲しいかも・・・・・(どーせ見た目子どもですよーだ・・)

入店した時から販売員さんはシャルの顔に釘付け。

皆顔を赤らめ見惚れていた。

皆さーん、イイのは顔だけですよ~?中身は只のセクハラマッチョですよ~?

いや、この顔だったらセクハラされても皆許してしまうのか?

「すみません」

シャルが声を掛けたら、皆我に返り、争うようにコチラへ来た。

「「「「はい、何でしょうか!!!」」」」

こ、怖い・・・・

「この子に似合う物を用意してもらえませんか?」

ニッコリ笑って答えるシャル。お姉さんはもっと顔を赤らめる。

「はい畏まりました!」「どのような系統をご希望ですか?」「このお嬢様は妹さんですか?可愛らしいですね」「お兄様に服を買って貰えて良いわね」

な、なんか、無理矢理妹設定にしようとしてるような気がする・・・

金髪碧眼のシャルと黒髪黒眼(コンタクト着用)の自分とでは兄妹にするのはちょっと無理があると思うんだけど・・・

でも、このお姉さま方怖いからこのまま勘違いしてくれてる方が・・・・

「この子はオレの恋人だから、可愛くしてくれるかな?」

シャルのアホ~!!

何時恋人なんかになったー?!嘘吐いてんじゃねーよ!!

お姉さま方の目が一気に怖くなったじゃんか~ッ?!

「お願いできるかな?」

微笑んで尋ねるシャル。

お姉さま方の険が一気に取れる。

「お任せ下さい!!」「とても可愛らしくさせて戴きますわ!!」「さ、お嬢様。どうぞコチラへ」「彼氏さんをビックリさせましょうね!!」

・・・美形パワーって凄い・・・・

試着室に連れて行かれると、あーでもないこーでもないと色んな服を当てられ合う合わないを確かめられた。

私の意見、聞いてくれないのね・・・・

そして、最終的に残ったのが、

 

・チュ二ックT&ショートパンツ(下見え無いじゃん!)

・キャミ&ミニスカ(パンツ見えるって!)

・レース大量の甘々ワンピ(うわぁ、ビラビラ・・・・しかも結構ミニだし)

 

・・・・え、何この究極な選択肢?!

ズボンは?!長い丈のズボンは?!

ってゆーかココ子ども服だよね?!

なんでこんなモノばっかなの?!

「あの・・・・これ以外の選択肢は・・・・・?」

「お似合いになりますわ!!」「あの方に並ぶんでしたらコレぐらいはしないと!!」「可愛くするように言われてますし!!」「この中からお選びください!!」

・・・・・マジどれも嫌なんですけど・・・・(泣)

せめてレギンスぐらい穿かせてよ・・・

 

「「「「さぁ、お選びください!!」」」」」

 

うわ~んッ!!

「シャ、シャル~ッ」

助けて~ッッ!!

 

「何そんな悲鳴上げてるの?」

シャルが試着室のカーテンを開ける。

「お嬢様がッ!!」「私達が選んだモノがお気に召さないと・・・」「お似合いになるモノを・・」「精一杯吟味させて戴きましたのに・・・・」

お姉さま方なんでそこで泣き真似してんの?!泣きたいのはコッチなんですけど!!

駄目じゃない。せっかく店員さんが一生懸命選んでくれたのに我儘言っちゃ」

それはニヤニヤ笑いながら言うセリフじゃない!!

「でもッ「あんまり我儘言うなら・・・・(ぼそっ)部屋での続きする?」・・・チュ二ックとショートパンツのヤツ・・・」

ヤられるよりマシ・・・・・・(だと思っておく・・・・)

「そう?なら着替えて」

「出てけ」

「(ッチ)早くね」

油断も隙もない奴・・・・

 

カーテンを閉め、販売員のお姉さま方を見ると何故か下着まで用意していた。(いつの間に・・・)

ブラのサイズまでジャストだし。(販売員、侮りがたし・・・)

厭々ながらも着替えていく。

カーテンを開けると靴まで替えられていた。(だからどーしてそんなに速いの?!)

シャルは納得したらしく会計をしに行く。

なんか、ご飯食べる前から疲れた・・・・

 

 

 

 

久しぶりにシャル登場。やばい、主人公とのアホなやり取り書くの楽しい!!
Wi●ipediaの登場人物の説明で本当に載っていること。見た瞬間、ウチのシャルと違い過ぎて大爆笑してしまった。