天災は忘れる前にやってくる36


しばらくすると追いかけっこをしていた三人が帰って来た。

「「「・・・・・・・・・・」」」

しかし、部屋に入ってきた瞬間、こちらを見て全員固まった。

流石にこの格好のままはマズかった・・・?

まぁ、確かにクロロのコート着てクロロに抱っこされてたら変だよな。

「どういうことですか団長ッ?!」「お前ッ、なんで団長のコート着て団長の上乗っかってんだよ?!」「団長ズルイ、オレも抱っこしたい」

一人発言間違ってるぞシャル・・・・

「俺は手を出していない。から裸で抱き着いて来たんだぞ?」

「「「なッ?!」」」

・・・・・・・嘘は言ってないけれど誤解されまくる説明をアリガトウ。

、裸ってどういうことなの?!」「なんでそーゆーことになったんだ?!」「ちょっと、オレはダメで団長はイイってどーゆーこと?」

だからシャル、一人論点違うって・・・・

「シャワー浴びようと思って、クロロに言われたとこに行ったら・・・」

「「「行ったら?」」」

「壁いっぱいの壁画が・・・」

「あぁ、あの微妙な絵な」

「アレに驚いてコッチまで逃げてきたのね?」

パクの問いかけに首肯で返事をする。うぅ、思い出すだけでも気持ち悪い・・・

「アレが嫌なら上の階のバスルーム使えばよかったのに?

アッチは何も装飾されてないよ?」

・・・・・・・・・・な・・に?

バッとクロロの顔を見る。

部屋を教えた張本人は ニヤニヤ笑いながら楽しんでいた。

「ク・・ロロ~ッ?!」

「俺はただ一番近い所を教えただけだが?」

「だからってあんなのがあり所教えなくてもいいじゃんか?!

どんなに怖かっ・・・・!!」

感情が高ぶって涙が溢れ出る。

う~・・・あーゆーのはマジ某原爆資料館で見てからトラウマなんだいッ!!

 

・・・」

パクが近くに来てくれたので腕を伸ばし上半身のみを向けて抱き着く。(クロロに腰を持たれているので下半身はそのまま)

パクは慈愛に満ちた微笑みを見せながら抱き返し、頭を撫でててくれる。

しかし、のちに驚きの表情に変わった。

「・・・・これは・・・・・」

「・・・?」

パクが眉を潜めて呟く。

「確かに怖いわね・・・があの壁画に怯えても仕方ないわ」

・・・・・もしかして、某原爆資料館アレの記憶見ちゃった?・・・

決して見て気持ちいいものではないはずだ。

「ゴメン・・・」

が謝る必要はないわ。私が勝手に見ただけだもの」

「・・・・ありがと」

「いいのよ。

じゃあ、服を着に行きましょうか。

あぁ、その前に上の階でお風呂に入りましょ。久しぶりに一緒に入りましょうね?」

「・・・うん」

パクとお風呂~、久しぶり~♪

パクとお風呂は恥ずかしいけど眼福できるし洗って貰うの気持ちイイから好き~!!

「では団長、から手を離して下さい?」

有無を言わさぬ口調で言うと、クロロはヤレヤレといった感じで手を離した。

パクってやっぱスゴイ♪

惚れそう!!

抱き抱えられたままパクを尊敬の眼差しで見続けていた。

 

 

結局、この不気味な屋敷にいる間はできる限り誰かにくっついていた。

一番がパク、パクが忙しかったら他とゆー感じで独りにならないように心掛けた。

フィンなんか、動かせるモノを片っ端から除けてくれたしね。(始め全てを壊そうとしていたが、クロロに止められ動かすだけに留まった)

お陰で、あの絵画を見た当初は周りにある不気味なモノ全てをかなり怖がっていたが、2・3日すると落ち着き、アレ以外は目に入れてもそれほど怖がる事もなくなった。

いつもならフザケてからかってくる二人も、泣き出したのが効いたのか、特にからかう事なく傍にいてくれた。

クロロは内心かなり驚いていたらしい。

 

「あそこまで本気で怖がるとは思わなかった」

「普通は怖がるって・・・・」

「あーゆーのを好む収集家も多いぞ?」

「私は普通の感性の持ち主なので・・・・・」

「・・・・・本当ならこの屋敷内でも修行をしようと思っていたんだが・・・・」

「・・・・どん・・な・・?」

「隠し部屋を全て探し出し、隠されているモノを見つけてくる円の修行をな?」

・・・・・マジで諦めてくれたことに感謝します。

そんなのさせられたら死んじゃう!!

「クロロが諦めてくれてよかったよ・・・・」

「しかし、前よりか慣れてきたんじゃないか?

今日からでもするか?」

「絶対に嫌ッッ!!」

「ショック療法で治るんじゃないか?」

「治る前にショック死するわ!!」

「コレぐらいで怖がっていたら俺達の本拠地(ホーム)に来ると大変だな?」

あぁ・・・・クロロとかこーゆーの好きそうだもんね。

「行きたくない・・・」

「まぁ、本も大量にあるがな」

「・・・・・・・・できるだけ見ない様にする」

気持ち悪いモノは見たくないけど本は見たい。

「慣れるのが一番手っ取り早いと思うが?」

「むー・・・・・」

「まぁ、俺達といたら嫌でも目にすることは多くなる。そのうち気にもならなくなるだろう」

気持ち悪い(あんな)モノに慣れる・・・・

それはそれでイヤかもしれない・・・・

「今の調子だと道程は長そうだけどな」

少しずつ慣らされていくと思います・・・・・

 

 

 

 

気持ち悪いモノ・怖いモノが苦手ってクモにいるには致命的だよね・・・・
でも、緋の目も結構怖くない?アレをほしいと思うネオンちゃんが分からない・・・