天災は忘れる前にやってくる39
「チッ、逃げ足の速い奴ッ!!」 「、大丈夫ッ?!」
「・・・・・・口、洗いたい」 「すぐに帰ってこい」 パクに連れられ水のある所で口を念入りに洗われる。擦られヒリヒリしてくるほど洗われること5分、やっと(パクが)落ち着き、戻った。 「遅い」 「あら、コレでも早い方です。あんな変態に私の可愛いが襲われたんですよ?本当なら触られた身体の隅々まで洗ってあげたいくらいです」 パク、そこまでしなくても・・・・ 「、コッチに来い」 クロロに呼ばれ近づく。 青年風で団長口調ってなんか変な感じ。戦闘の名残でまだ戻ってないのかな? クロロの近くに行くと、じっと見られる。 ・・・・・ホント顔だけは恰好イイよなー。中身も伴ってたらもっとイイのに・・・・・ 現実逃避気味にそんなことを考えていると、クロロの手が伸びてきた。 抱き寄せられクロロの胸に突っ込む。 「ッぅぷ?!」 は、鼻撃った・・・・ 痛みに顔を顰めていると顎を掴まれ上を向かされる。 そして、避ける間もなく、
温かいモノが口に触れた。
「?!」
思わず離れようとするが顎を持っていた手を頭の後ろに回され、抱きしめられてもいる所為で身動きが取れない。 バンバンクロロの体を叩いて離すように要求するが、離すどころか余計に強く抱きしめられる。 「(んーッ、息ができないッ!!)」 なんとかずらして息をしようとする。
「────ッぷは!!な───ッ?!」
なんとか口をずらし息継ぎと文句を言おうとした瞬間、
舌が入ってきた。
驚きに頭が真っ白になってしまい、一瞬抵抗を忘れる。 それをいいことに口の中ではクロロの舌が縦横無尽に動き回る。
「ふッ?!んんぅッッ!!んッッ───!!」
動き回る舌をどうにか外に出そうと足掻くが、百戦錬磨な男にキス自体が慣れてない女が敵うはずもない。 始めは抵抗していたが、息苦しさと恥ずかしさと何かよく分からないモノで段々力が抜けていき、唇を離された時には息を吸い込むのがやっとの状態だった。
「ハァッ、ハァッ、ハァッ・・・・・」 「キスがヘタクソだな」 「うるッ・・さいッ・・・」 「そんなに気持ち良かったのか?」 「───ッ?!/// だから耳元で囁くなッッ!!」 「なんならもっと「それ以上はさせませんから」・・・また今度な」 「今度もいらんッ!!大体、なんでこんなことをしたッ?!」 「消毒」 「消毒って・・・・」 「キスの体験がアレだけっていうのは可哀想だからな。これなら、消毒にもなるし記憶の上塗りにもなっただろう?も最後には抵抗しなくなったし、感じてた?」 悪戯っ子のように笑うクロロ。 「グッタリしてたのを勘違いしないでもらえません・・・・? お陰で妙に疲れたじゃんか・・・」 何気ない口調を装ってるが、顔は真っ赤で肩で息をしているので意味をなしていない。 クロロもそれを分かっているので笑っている。 周りはどうだろう・・・・?パクにもモロ見られたよね・・・・・? そーっと周りを見る。 パクは平然と微笑んでるし、フィンはやれやれって顔をしている。シャルだけ眉を顰めて微妙な顔をしていた。 「シャル?」 「うーん。あの眼鏡野郎にを取られるぐらいならクロロの方がマシだし、アイツの記憶が残らない方がいいとは思うんだけど、クロロとがキスしてるの見るとそれはそれでムカつかないでもないような・・・・?」 「そんなの知るか」 自分もしたいって言い出す前に話のカタをつけないと・・・
「、クロロがイイならオレもしたい」 「シャル・・・」 ほら見ろ・・・ 「だってクロロばっかりずるい。しかもあの眼鏡野郎にはさせてる癖に」 「されたくてしたんじゃない!!」 「でも「シャル、いい加減にしなさい・・・」・・やっぱずるいよ」 「その話は後でしろ。そろそろ行くぞ」 いや、後でも今でもする気無いけど。 「どこに?」 「ヤツがそのまま諦めるとは考え難いからな。飛行場で張られたら逃げ場がなくて厄介だ。 今のうちに逃げる」 「・・・・・まさか」 「飛び下りて、な」 ・・・・・やっぱり。 「ハイジャック犯達はどうするの?ってか一般の人はドコに行ったの?」 ハイジャック犯ってまだいるよね、操縦室とかにも?他の人達はどーしたんだろ? 「ハイジャック犯は気絶したままだし、一般人はがハイジャック犯潰してる時にさっさとココから逃げて行ったよ?」 「逃げ遅れた人は私達の殺気に当てられて気絶してるから、顔はあまり覚えられていないと思うけど?」 「不安ならてっとり早く飛行船沈めて行くか?」 助ける気はゼロなのね・・・ 確かに、助け回るより沈めた方が早いもんな。 「・・・・・いや、放って行こう」 まだハイジャック犯達の方が生きてられる可能性高い・・・と思う。(沈める場合は徹底的にしそうだし) 「しっかり掴まっておけ」 ずっと抱かれたままだったのでクロロがそのまま連れて行ってくれるらしい。 「行くぞ」 バリンッと何か割れる音がする。見るとフィンクスが窓を割っていた。 ・・・・・・きっと窓がなかったら壁壊してたんだろうなぁ・・・・ もう下りるんだ?心の準備すらさせてもらえないんだね・・・(まぁ、抱かれてるだけだけどね)
───トンッ、ビューッ・・・───
「・・・すっごい・・大自然だ・・・・・」 目の前に広がるのはと空の青と森の緑。 地平線で交わる青と緑に圧倒され言葉が出なかった。 ずっと遠くの風景を眺めていたため、気付いた時には地面がすぐそこまで迫ってきており、クロロが教えてくれなければ堅をし忘れるところだった。
「あ、危なかった・・・」 もうちょっとで“グシャッ”だよ?! 「気を抜き過ぎだ」 「今度から気を付ける・・・」 次があればだけど。 「皆はどこにいるのかな?」 「目的地は理解してるんだ。勝手に行くだろ。俺達も出発するぞ」 「了解」 何とか頑張ってついて行きます。
キスをされまくってる割に反応が薄い主人公。やっぱりラブには繋がりませんね。 イイ男にされてるのにもったいない(笑) |