天災は忘れる前にやってくる42
皆はかなりの時間、虎で遊んでいたが、仕事の準備が大詰めに入っているらしくある程度調べ終わったら準備に戻った。 なので、朝ご飯を食べた後腹ごなしの散歩をすることに。
この子の名前何にしようかな? 毛の色が白というか灰色というか銀というか・・・・ 「んー、銀ってゆーのはどう?」 虎に尋ねる。 すると、虎はこちらを見た後擦り寄る動作をしてきた。 「気に入ってくれた、かな?」 「グルグルグル・・・・」 「よろしくね、シロガネ」 能力名は・・・・また今度でいいや。
散歩から戻ってくると皆が集まっていた。 「」 「なに?」 「俺達は今からしばらくの間ココを仕事で離れる。お前はついてくるか?」 「皆行くの?」 「ああ。クモ全員が集合する」 時期的に4番と8番が変わる前の全員集合の仕事だね。 「行かない。仕事を手伝う気も邪魔する気もない」 「そうか。なら半月ぐらいしたら戻ってくるだろうからココで待ってろ」 「今のならここに置いて行っても安心だしね」 「ココには滅多に人も近付かないし、虎もいるから連れて行くよりか安心よ」 「シロガネいなかったら連れて行かれたの?」 「あら、シロガネって名前にしたのね」 「どうしようか悩んではいたな」 「オレとしては連れていきたいんだけど、他が癖のあるヤツ等ばっかだしね」 ・・・・確かに。でもシャルに言われたくないと思う。 「この森の中からは出るな。それさえ守れていれば動き回って構わない。 南には湖もあるから暇つぶしにはなるだろう」 へぇー、湖もあるんだ? 「了解。 パク、気をつけて行ってきてね!!パクが帰って来るのを待ってるから!!」 「えぇ、ありがとう。できるだけ早く帰って来るわね」 「ちょっとぉ、オレにはないの~?」 「ない」「あるはずないでしょ?」
「・・・・・・・・・・」
・・・なんかシャルの目が据わってる。変なこと考えてないよな・・・?
「~?」
「な、なに?」 にっこり笑って抱きついてくるシャル。不気味だ。 「あんまり可愛くないこと言ってると、
オレも容赦しないよ?」
「・・・・ごめん」 「・・・・しょうがないなぁ・・・」
顎をグイッと掴まれ上を向かされ、
目の前に碧眼が広がり、口の中に温かいモノが侵入してくる。
「ッッん───ッ、んん、ん───ッ!!」
ま・た・かーッ!! なんでコイツ等こんなに手が早いんだよッ!! しかもなんでパクは止めてくれないの~ッ?! 抵抗しようにも抱きしめられていて動けず、息が続くまで為すがままにされた。
「ハァッ、ハァッ、ハァッ・・・」 「やっぱりまだ下手だね。息は鼻でするものだよ」 「う・・るさ・・・・い・・・///」 コッチは初心者だっつーのッ!!/// 「今みたいに簡単にやられたら駄目だからね?」 普通はしてこねぇよッ!! 「シャルはもう帰ってくんなッ!!」 「またそーゆー可愛くないことを言うー。 あんまり意地を張り過ぎるとモテないよ?」 「張ってないしモテなくてイイ」 「可愛くな~い」 「可愛くなくて結構」 「・・・・ココはやっぱり、尻尾を振る様に躾「シャル?」(チッ)何でもないです」 「そろそろ行くぞ」 「お土産はケーキが良いな♥」 「あぁ。気が向けばな」
「、何かあったらすぐに連絡してくるのよ?」 「分かった」
「、携帯はきちんと持ち歩いてよね?持ってなきゃ、意味がないんだからね?」 「・・・・努力する」 「本ばっか読んでんじゃねーぞ?」 「・・・・・・はーい」 「ご飯はきちんと食べるのよ?」 「大丈夫」 「シロガネはできる限り出しときなね?」 「きっと勝手に出てるよ」 「修行もきっちりやっとけよ?」 「分かってるよ。 コレだと何時まで経っても出発できないよ? 私、コレでも二十歳過ぎた女なんですけど」 「だって、誰もいなかったらご飯とかは適当に済ませそうなんだもの」 「・・・・・・・・・」 皆さん、よくご存じで・・・・
「死なない程度にはちゃんとしておけ」 「・・・・了解。 いってらっしゃ~い」
「「「「・・・・・・・・・」」」」
「・・・?なに?」 何で皆珍獣を見るような目で見るの? 「・・・いや、『いってらっしゃい』なんて言われた事なくてな」 「だって今までは気付いたら皆いつの間にか消えてたんだもん。言う暇なんてなかったし」 「そういえばそうだね」 「初めてでも返す言葉は知ってるよね? 『いってらっしゃい』?」 「「「「行ってきます」」」」 ん、よろしい。
シャルの逆襲編(笑) |