天災は忘れる前にやってくる67


霧が晴れ出してからしばらくすると、怪奇轟音と共に建物が見えてきた。

 

 

──────ガルルルル・・・──────

──────グルルルル・・・──────

 

 

・・・・・・こんなに煩かったら誰も腹の音とは思わないよなぁ。

「おっ、到着か?」

「霧も晴れてきたし多分そーじゃない?」

「皆さん、お疲れ様です。無事湿原を抜けました。ここビスカ森林公園が二次試験会場となります。

それでは私はこれで。健闘を祈ります」

そー言うとサトツさんどっかに歩いて行った。

あとは木の上で高見の見物、だっけ?

「かったるい試験がやっと終わった・・・」

「結局走ってるだけだったね~」

「その走るすらしてないくせに」

「備えの差ってヤツ?キルアだって始めはスケボーで行く気だったじゃん?」

「ま、な。つっても階段でアウトになってたけど」

「湿原はぬかるんでてスケボー走らせれないもんね。それにしては、靴あんま汚れてないけど?」

「そーゆー風に歩く様に訓練してきたからな」

・・・音を立てずに歩く訓練じゃなかったっけ?無音歩行=汚さないになるのかな?

「暗殺は汚れを残すのもタブー?」

「そ。しっかし、はともかく、なんで走ってきた虎も汚れてねぇんだ?」

「ん、あぁ。だってこの子、地面に足着けてないから」

「・・・はぁ?」

「こーゆーコト」

シロガネはキルアが分かる程度宙に浮いた。

「・・・・なんで虎が飛べるんだよ?」

「そーゆー生き物だから?」

「お前も分かってねーのかよッ?!」

「あんまし」

「捕まえてきたんだろ!?」

「ある日起きたらいた」

「何だよソレ?!」

「だから、目覚めたら目の前にいてベッドに顔乗っけてたんだって。

触り心地最高だし、やけに好意を示してきたから飼おうかなって思ったのが始まり?」

「ツッコミ所満載過ぎてどこにツッコめばいいか分かんねぇ・・・」

「気にしたら負けだよ、きっと」

「・・・・そうかよ」

 

 

 

 

「んで、次の試験はいつ始まるんだ?」

確か貼紙がされてるんだっけ?

あ、アレか。

「あそこになんか書いてあるけど?」

「ん?12時になんねーと始まらねーのかよ・・・・」

「あと5分もないじゃん」

・・・・ん?

ヒソカの試験官ゴッコがあった後、ゴンとクラピカはレオリオの匂いとヒソカの殺戮跡を目印に追いかけてくるんだよね?

ゴン達が着いたのは確かギリギリ・・・って今もギリギリの段階だよね?

1・2分しか変わらずに来れたってこと?!

イルミが霧が晴れ始めた頃にヒソカに連絡したとしても・・・30分前ぐらい?

ヒソカが試験管ごっこをしてるのが5~10分ぐらいかな?

・・・・ちょっとムリがない?どーなってんの?

ヒソカは念能力者だし、いざとなったら5分も掛からなそーだから既にいるのは理解できるけど・・・・

ゴンやクラピカも超人だったの?!それとも何か裏があるのか・・・・・

「早く12時になんねーかなー」

「待つと余計に長く感じない?」

「確かに」

ふと携帯の時計を見る。

 

 

・・・・・・・・・・ナルホド。

只今11:48。

つまり、

 

あそこの時計合ってねーのかよッ!?いや、合ってないとゆーより動きが遅い?

待つと長く感じるんじゃなくて、実際に長いのかよッ!?

まぁ結局は同じぐらいに12時になりそーだから貼紙に間違いはなさそーだけど・・・・

普通ならすぐ上に時計があったらそっち見るしな。

どーりでゴン達が間に合うはずだよ・・・・

しかし、あの時計はどーなってるんだ?

壊れてるのかハンター試験用にわざわざ作ったのか・・

普通に考えるとただ壊れてるだけなんだけど、ココはハンター試験会場。

無駄に金を掛けたりするからなぁ・・・・・

「・・・ッ、ッ!」

「う?なに?」

「ったく、意識トバしてんなよな」

「悪い悪い。んで、何?」

「賭けはオレの勝ちだな」

「まだ勝負は決まってないし~」

ってか、勝つしー?主人公をナメるな~?

「あと2分もないぜ?ムリだろ」

「キルアキルア」

「なんだよ?」

携帯の時刻を差し出して見せる。

キルアは携帯と壁の時計を交互に見比べる。

「・・・携帯ズレてんじゃねぇ?」

「残念ながらコレ特注なんでズレないんだよね」

「マジかよ?イミ分かんねぇ・・・」

「まぁそーゆーコトでまだ10分程あるから」

「(いくら待っても一緒だろうけど)へぃへぃ」

 

 

 

 

「そーいや、結局天空闘技場は何階まで行ったんだよ?」

「ん?キルアと一緒で200階まで行って登録せずに帰ったよ。最後の方は用事できて帰らないと行けなくなったし」

まぁ、最初っから200階以上行く気なかったけど。

「どれくらいいたんだ?」

「半年?ぐらい、かな?」

確かそれくらいだったよね?

「・・・・早ぇな」

「ボクあの時(身体上は)12ぐらいだよ?キルアだって今だったら簡単に上がれるでしょ?」

「そりゃ、今だったら楽勝だけどさ。がオレより短期間で上がれてるのがなんかムカつく・・・」

「つまりは、ボクはナメられてたってコトだよね?」

「だって会った当初はマジ打たれ弱そうな感じだったじゃねぇか!!今もほとんど変わんねぇけど」

「最後は余計だッ!!きっと成長期だったんだよ」

「・・身体はあんまし成長してないみたいだけどな」

ッ?!人が気にしてるコトを・・・

「これでもあのときより伸びてるッ!!身体はゆっくり成長するのッ!!」

どーせあの時から10cm程しか伸びてないよッ!!

大体、女で150cmあったら(日本人にしたら)少し低いぐらいなだけだもん!!

「その身長でオレより年上ってサギだよなぁ?ゴンも知ったら驚くと思うぜ?」

「五月蝿いッッ!!」

く~ッ!!ネコ目なのがムカつくッ!!

 

 

 

 

時計の事は読んだ当初から気になってたのでこんな感じに。
しかし、話が進まんなぁ・・・・・(苦笑)