天災は忘れる前にやってくる79
扉が開き、一番最初に見たのは・・・・ ヒソカと 「Aまで並べたからクローバーは次からKからだね♠」 「カタカタカタカタ・・・・」
・・・・・・・七並べ・・・・・・・・・
「シュールすぎる・・・・・・」
ど真ん中でやるなよ・・・・・・
先にクリアしていた受験生もあの光景に慄いて壁にへばり付いている。 近くにいた受験生に訊ねる。 「ねぇ、アレっていつからしてるの?」 「あぁ?あぁ、アレか・・・・ オレが来た時には既にしてたな。因みにオレが来た時は神経衰弱だった」 「オレの時はポーカーだったぞ」 どんだけしてんだよ・・・? 「甘いな」 周りにいた受験生に聞いていると、少し離れていた所から 「オレはアイツ等の次にココへ来たが、アイツ等はそん時からトランプをしている。 1番だと思ってたんだが相手がアイツ等じゃあしょうがないと諦めが付く。 ま、アイツ等以外じゃあダントツでオレが早かったがな。 俺は忍者だからな、仕掛けとかには慣れてるんだ。大体・・・・・・・・・」 じゃべり、なげぇ・・・・・
忍者なら忍者らしく忍んで出てくんなよな・・・・
「あ、そうそう。因みに、ババ抜き・大富豪・ブラックジャックもしていたぞ」 用件はそこだけだろうが・・・・
ちょっとムカつくよね・・・・
「よく見てたんだね。一緒にやりたかったの?」 「ばっ、違うわいッ!!あんだけど真ん中でやられてたら嫌でも目に付くじゃねぇかッ!! 近付くだけで色んなモン無くなりそうなトコ、誰が近付くかッ!!」 ハンゾーが指を刺しながら大声で叫んだ。 ダメだよ?そんなに騒いじゃ。 「なんだ、残念」 「あぁ?!」 「お兄さんが行ってくれたらちょっとは安全かな、と思って。 3番目にクリアしたんでしょ?彼等の次に凄い訳だ。なら、お兄さんなら彼等に気に入られるかもしれないよ? なにせ、
今もチラチラ見られてるし」 「ッッ?!?!」
「くっくっくっくっく・・・・・・」 「カタカタカタカタカタ・・・」
「まぁ、あんなに叫んでたら目に付くもんねぇ?」 「ッッ?!」 ハンゾーは顔を青くして壁に張り付く。決してヒソカ達の方を見ないのは、最後の防衛策だろう。 「ほら、お兄さんのコト見てるよ? お兄さんのコトは認めてるんじゃない?なにせ、ボク等よりずっと早くクリアして、彼等の次だったんでしょ?」 「(そう自慢してたもんな)」 「(あんなに話す元気があるならヤツ等の相手もできるだろ)」
段々と『ハンゾーが行けよ』という空気になってくる。
「お、おい、ちょっと待て。なんでオレが行く話になってるんだよッ!! アイツ等はあそこで静かにトランプをしてるじゃねーか!! わざわざ入って雰囲気を掻き乱してみろ、殺気立ったヤツ等が暴れたらどうする?! ヤツ等の殺気の充満した部屋にいたいのか?!」 「「(・・・それは嫌だ)」」 ちっ、上手く逃れやがったか。ベラベラ喋る分口も上手いな・・・ まぁ確かに、変に興奮したヒソカなんか見たくなけどな。 しょうがない、ハンゾーで遊ぶのはココまでか。 「お兄さん、忍者ってコトはジャポン出身?」 「お、ジャポンを知ってるか?!しかも忍者も知ってるみたいだな。 そうだ、オレは雲隠れの上忍だ」 「やっぱさぁ、クナイとか手裏剣とか使えるの?鉤縄は?忍刀は?撒菱は?戦輪は?」 「あぁ、使えるぞ。っつか、クナイとか手裏剣はともかく、なんで戦輪まで知ってんだよ?! まさかどっかの里の間者だとか言わないだろうな?」 「違うよ。本とかで知ってるだけ」 NARUTOとか、忍たまとか、忍空とか・・・etcで。(全部アニメかマンガって所がボクだよねぇ・・・・) 「ったく、どんな本だよ・・・・」 「まぁいいじゃん。術は?火遁は?分身の術は?変わり身の術は?」 「ホントにどんな本だぁー?! そんなの言える訳ねぇだろ!!」 「やっぱり?んじゃ、お兄さんの出身地、ジャポンのコト話してよ」 「それは構わないが、その“お兄さん”っての、ヤメロ。何かすっげぇムズ痒くなる。 ハンゾーって呼んでくれ」 「ハンゾーね。ボクはって呼んで」 「だな」 「んじゃハンゾー、ジャポンのコト教えて」 「あぁ、いいぜ。ジャポンはな・・・・・・・・・」
ハンゾーは嫌ってはない様子。まぁ、からかう相手と認識してるけど。 |