天災は忘れる前にやってくる97


この後、原作通りに進み、遂にキルア対ギタラクルの戦いになった。

「第7試合、始め!!」

 

「久しぶりだね、キル」

「!?」

 

お願いその顔でその声止めてー・・・・

顔の鋲を外すギタラクル。

髪まで伸びるのが凄い・・・・

 

「兄・・・・貴」

「や」

 

突然の長男の登場(始めからいたけど)に驚きを隠せないキルア。

「キルアの兄貴・・・!?」

レオリオとクラピカもキルアの兄と知り、驚いている。

 

「母さんと次男ミルキ刺したんだって?」

「まぁね」

「母さん泣いてたよ」

「そりゃそうだろうな、息子にそんなひでー目に遭わされちゃ」

 

レオリオ、甘いな。

 

「感動してた。

『あの子狩立派に成長してくれて嬉しい』ってさ」

 

イルミの言葉にズッこけるレオリオ。

相手は暗殺一家だぞ?

 

「『でもやっぱりまだ外に出すのは心配だから』ってそれとなく様子を見てくるように頼まれたんだけど」

 

過っ保護~。

 

「奇遇だね、まさかキルがハンターになりたいと思ってたなんてね。

実はオレも次の仕事の関係上資格を取りたくてさ」

 

・・・・・・・この理由、ホントかなぁ?8割キルアが受けてるからな気がする。

 

「別になりたかった訳じゃないよ。ただなんとなく受けてみただけさ」

 

強がってはいるが緊張しまくってるのが伝わってくる。

 

「・・・・・そうか、安心したよ。心置きなく忠告できる」

 

『なりたい!!』って言ってても忠告(という名の命令)はしてただろうに。

いや、『お兄ちゃん、どーしてもなりたいんだ!!』って目をウルウルさせて言ったらならせてくれてそうだな・・・・

ってか速攻『いいよ』って言ってそー・・・

 

「お前はハンターに向かないよ。お前の天職は殺し屋なんだから」

 

自分だってハンターに向いてないと思うけどな?(人のコト言えないけど)

 

「お前は熱を持たない闇人形だ。

自身は何も欲しがらず何も望まない。影を糧に動くお前が唯一喜びを抱くのは人の死に触れた時」

 

・・・・・・イルミってさ、ブラコンの割にキルアのコト全然分かってないよね・・・・

昔から友達を欲しがってたよ?

スケボーを大事にして持ち歩いてるし、話をするのかなり好きだよ?

喜怒哀楽あるよ?

 

「お前は親父とオレにそう育てつくられた」

 

そんな中でも、友達になりたいと思うのは、望みじゃないのかなぁ?

 

「オレだって欲しいものくらいある」

「ないね」

「ある!今望んでることだってある!!」

「ふーん。言ってごらん、なにが望みか」

「・・・・・・・」

「どうした?望みは本当はないんだろ?」

「違う!

ゴンと・・・・・

ゴンとと友達になりたい」

 

・・・・・・ちょ、これは自分の名前があったコトに感動するべき?!それとも今まで友達と認識されてなかったコトに消沈すべき?!(でも天空闘技場ではワザと“友達”って言葉使わないようにしてたしなぁ・・・・自業自得か)

 

「無理だね、お前に友達なんてできっこないよ」

 

・・・なんか副音声で『オレがいるから友達なんていらないし、作らせるはずないじゃん?』って聞こえてしまうのはどうして?(いくらなんでも腐り過ぎか?)

 

「今のお前はゴンが眩し過ぎて測り切れないでいるだけだ。友達になりたい訳じゃない」

 

確かにゴンの真っ直ぐさは眩しいけどね。(ってか、ボクはスルー?)

「違う」

「彼の傍にいればいつかお前は彼を殺したくなるよ。殺せるか殺せないか試してみたくなる。

何故ならお前は根っからの人殺しだから」

 

・・・・・・ゴンといればそーゆー思いを持ったとしてもきっと大丈夫と思ってしまうのは希望的観測過ぎるかなぁ・・・・・?

レオリオが(チンピラ風に)前に出る。

「キルア!!お前の兄貴か何か知らねーが言わせて貰うぜ。

そいつはバカ野郎でクソ野郎だ、聞く耳持つな!」

仮にも人の兄に酷い言い様だよね。

「ゴンとと友達になりたいだと?寝ぼけんな!!

とっくにお前等友達ダチ同士だろうがよ!」

「!」「え?」

「少なくともこいつ等はそう思ってるはずだぜ!!」

「そうなの?」

「たりめーだバーカ、だよなぁ?!」

「・・・・・・ボクは呼び方はどうでもいいけどね。

友達・親友・知り合い・知人・他人、別に友達と呼ばなくても自分達が繋がりを感じていたらそれでいいと思うけど?」

友達と呼ぶのがダメならそー呼ばなければいいだけの話でしょ?

「どっちにしても気持ち的には友達と思っているってコト?」

「ご想像にお任せします」

「そうかまいったな。そっちはもう友達のつもりなのか」

ちっとも困ってるような声ではないよね。

「よし、ゴンを殺そう」

あれ、ボクは?

「殺し屋に友達なんていらない。邪魔なだけだから」

あれ、マジでスルー?いや、狙われても困るけどさ。

「彼は何処にいるの?」

「ちょ、待って下さい。まだ試験は・・・・」

試験管のセリフを最後まで聞かずに鋲を投げるイルミ。

「どこ?」

「となりの、控え、しつに・・・」

「どうも」

そのまま扉に向かっていくイルミに、数人が立ち塞がる。

他の試験管(黒服)にクラピカ・レオリオ・ハンゾー。

あ、ヒソカはいかないんだ?てっきりいってると思ってたや。

 

「まいったなぁ・・・・仕事の関係上オレは資格が必要なんだけどな。

ココで彼等を殺しちゃったらオレが落ちて自動的にキルが合格しちゃうね」

 

大前提が『殺して通る』なんだね・・・・バンバン殺しをやってたら快楽殺人者に間違えられてもしょうがないと思うんだけどな?

 

「あ、いけない。それはゴンを殺っても一緒か。うーん」

 

イルミってさ、感情を声に表すコトってあるのかな?

 

「そうだ!まず合格してからゴンを殺そう!」

 

脅してる雰囲気とかは出してるんだけど(ほんとにオーラで威圧してるし)、何か抑揚が微妙なんだよね・・・・

 

「オレと戦って勝たないと、友達を助けられない。

友達の為にオレと戦えるかい?

できないね。

何故ならお前は友達なんかより、今この場でオレを倒せるか倒せないかの方が大事だから」

こいつ等の『友達』って言葉、重いよね。

“話したコトあったら友達”とか“友達の友達は友達”とか“一緒の空間にいたら友達”っていうヤツもいるのに、そんなの認めないんだろうな。

友達はいらないと言ってる人達の方が友達が沢山いるヤツより重要視してるよね。

「『勝ち目のない敵とは戦うな』俺が口を酸っぱくして教えたよね?」

 

・・・・直接脳に刻み付けてるクセに・・・・・

 

「少しでも動いたら戦い開始の合図とみなす。オレと触れ合っても開始とする」

 

それって、ただ触りたいだけなんじゃないの?

 

「止める方法は一つだけ、分かるな?

だが、忘れるな。

お前が俺と戦わなければ大事な友達が死ぬ事になるよ」

 

呪縛を植え込んでるクセによく言う・・・・

 

「やっちまえキルア!!

どっちにしろお前もゴンもも殺させやしねぇ!!

そいつは何があってもオレ達が止める!!

お前のやりたいようにしろ!!」

ムリだね。ネテロさんとヒソカ以外どれだけ束になって掛かっても皆殺しにされるのがオチだ。

キルアはその強さを知っている。そして呪縛にも掛かってる。(そしてさり気にイルミは練をして威圧もしている)

歯向かえという方が酷だ。

 

 

「・・・・・・・まいった、オレの・・・負けだよ」

 

 

 

 

夢主(脳内)でツッコミまくり。