天災は忘れる前にやってくる104
初っ端に疲れる事があったが、 そうして、ホテルに着てから10日経ったある日。
「」 「んー?」 「ちょっとゾルディックの所に行って来い」
・・・・・・・・・はぃ?
「・・・・・・・何、その“ちょっとお使い行って来い”見たいなノリは」 「その通りだな。イルミに本を貰って来い」 「えー、クロロが自分で行ってきなよー」 そんなメンドくさい・・・・ 「ならシャルに頼むか・・・・」 は?どーしてシャル?しかもシャルに頼んで素直に行くはずないじゃん・・・・・ 「見返りは・・・を3日自由にしてい「行かせて頂きます!!是非とも行かせて下さい!!」そうか、ならいい」 くっ、鬼・・・・ 「あと、コレを渡してくれ」 投げて寄越されたのはビンに入った液体。 「何コレ?」 「念の薬だ。間違っても飲むなよ」 薬は薬でも毒薬かよ・・・・まぁ、ゾルディックらしいっちゃらしいか。 「はいはい」 「手に入ったら連絡を寄越せ」 「はいはい・・・・」 そんなに欲しいなら自分で行けばいいのに・・・・
近くの空港から飛行船に乗り込む。 ペット可だった為、チビシロにして出しておいた。 すると、ネコのように色々探索し回ったり高い所で箱座りで寝る姿があった。 ・・・・・・・虎じゃなくて猫だったのかな?
乗り込んで2日目。レストランに行き、奥の窓際に座る。チビシロをテーブルに置き、パスタランチを食す。
「ギャハハハハ」「マジかよ?!」 中央で下品に馬鹿笑いをしているゴロツキ集団がいた。 ・・・・・・・・煩い。 慌てて、店員が駆け寄って行った。
「お、お客様、もう少し静かにお願い致します・・・・」 「あぁ?!」「んだとぅ?!」「オレ達が迷惑とでも言いたいのかよ?!」
そーだよ。
「ですから、もう少し静かにお話して頂ければ・・・・」 「テメーの方がよっぽどグチグチ煩ぇんだよ!!」「舐めてんじゃねーぞコラァ!!」
訂正、ウザい・・・・でも、まだ無視できる範囲だな。 「すみません、デザート下さい」 「は、はい。少々お待ち下さい・・・・・」 近くの店員さんに声を掛けデザートとドリンクを貰った。 ゴロツキ達はエスカレートしていき、周りの人間も巻き込みだした。
「ねーちゃん、別嬪だな。オレ達と一緒に食べようぜ」「おぉ、奢ってやるからよ」 「や、は、離してくださいッ・・・・」 近くに座っていた女性に目を付け腕を掴む。 「オレ達はハンター集団“朱族”の一員だぞ!!」「ハンター様に喧嘩売ろうってゆーのかよ?!」 ハンターと聞き、回りも騒然とし出す。
・・・・バカ族?へー、ピッタリな名前だね。
「仲良くやろうぜ」「オレ達の武勇伝を聞かせてやるからよ」 「ッ・・・・」 女の人は泣きそうになりながら辺りを見回すが、誰も目を逸らしそそくさ立ち去りだした。
・・・・・・・情けない。でも当たり前かぁ。普通“ハンター”って言ったら強いイメージ持ってそうだしね。 たとえそれが、念も使えないような“自称ハンター”でも。 関わりたくないって思うのは一般人としては普通の行動か・・・・ あーあ、デザートまだ途中なのにー・・・・
渋々デザートを食べるのを止め、フォークを置いた時、一人の男が自称ハンター達に近付いて行った。 「お前等、いい加減にしやがれ・・・・」 「あぁ?何だァ?」「オレ達はハンターだぜ?」「オレ達に逆らおうって言うのかよ?」 「こんなハンターの風上にも置けねー行動しときながら、ハンター名乗ってんじゃねーよ」 近付いたのはゴロツキに負けないぐらいな強面の男。
ヤンキー?あ、纏してる。念能力者だ・・・・
「んだとコラァ?!」「痛い目みたいらしいな!」「殺ってやる!!」
ん?ヤンキーみたいな念能力者・・・・・?
「ハンターが女子どもに絡んでじゃねぇッ」 「ウグッ・・・」 「おらぁッ!!」 「ガハッ・・・」 「そらよッ!!」 「ギャッ・・・」
ゴロツキ集団を一発でノしたヤンキー。 全員をKOさせた後、ヤンキーは助けた女性に声を掛けた。 「・・・・・・大丈夫ですか?」 「ひ、きゃぁぁぁぁぁぁぁッッ!!」 女の人はその場で起こったコトを理解した瞬間、一目散に逃げ出して行った。 それを見て周りの人間もハッと気付き我先にと退散して行く。
「・・・・・・・・・」
ヤンキーから哀愁が漂っていた。 助けたのに化け物を見るような目で逃げられたらそら悲しいわな。これが『念能力者』の強さを垣間見た一般人の反応、か。(纏しかしてなかったけど)
色々()ついてるのに普通と認識している夢主、充分感化されています。 そして、ヤンキー登場(笑) |