天災は忘れる前にやってくる106


目を離さずに近くの椅子を掴み周をしながら窓に打ち付ける。

ぅー、硬ーい・・・・

手の痺れを我慢しながらいつでも飛び出せる体制になると、場所は動いていなかった。

身体は、ね。

「これ以上小っちゃい念を近付けないで下さい」

「「「?!」」」

普通の大きさのキセルからの煙も操れるんだね。(ったく、油断も隙もない・・・)

「隠は見破れますので」

「こりゃ大したボウズだ」

「どうも。

最後に、あの史上最悪眼鏡に今回のコトを伝えないで欲しいと願いながら一つお伝えします。

チビシロこの子に関して、二ツ星ダブルハンターであるジン・フリークスはシルバータイガーではないと認めました。もしお疑いなら確認して下って結構です。

彼にアポを取れるというなら、ですけど」

暗にジンとは知り合いであると告げる。

ジンの名前を聞き、驚いている3人。(そんなに有名なんだ?)

コレ幸いと壊した窓に足をかける。

「待てッ!!」

誰が待つか。

 

 

 

窓から飛び出し、落ちながらも壁を使ってレストランの窓から見えない位置へ空中で移動する。

そして見えなくなったコトを確認してチビシロに隠をして大きくシロガネになって貰いすぐに飛行船の遥か上空に移動した。

コレで撒けたかな?

 

ったく、せっかくシロガネに楽してもらおうと思ったのに・・・・

「ごめんね、シロガネ」

「グルルルル・・・」

「しょうがないからこのままククルーマウンテンの近くの町まで直で向かってくれる?」

「ガゥウ」

 

 

 

 

飛行船の進行方向に先回りで向かうと暫くして大きな山が見えてきた。

シロガネが高度を下げだす。

「グルルルル・・・・」

「そう、だね・・・一旦、降りよ、う・・・」

 

さ、寒い・・・・・・

 

 

 

地上に降りた時、立てずに膝をつく。

シロガネがクルリと包み込むように丸まってくれ、一気に暖かくなった。

「うぅ、ありがとシロガネ・・・・・上に行けば寒くなるコト忘れてたね・・・」

「キュルルルル・・・・・」

「しょうがないよ。下だと見つかる可能性あったし見えない所で速く移動する必要もあったし」

悪いのはヤツ等だ。

 

 

 

動ける程度に回復した後、近くの町で一泊した。

そしてククルーマウンテンの一番近くの町に行き、観光バスに乗った。

やっぱ行くなら観光バスで行かないとねー♪

 

 

『皆様、本日は号泣観光バスをご利用頂きまして、誠にありがとうございます』

おぉ、スゴイ、ボンキュッボンだ~。

『──────誰も見たものはいません』

はーい、見ました~。

『ゾルディック家は10人家族、曽祖父・祖父・祖母・父・母の下に5人の兄弟達がいて全員殺し屋です』

見た者いない割に詳しいね。

バスは門の前で止まり、観光客を降ろした。

 

 

「ココが正門で、別名“黄泉への扉”とも言われております」

え、魔界三大妖怪の元に繋がってるの?

「──────コレより先はゾルディック家の私有地となっておりますので見学できません。では、バスにお乗り下さい」

あー、残念ながら命を無駄にするハンターはいなかったのでそのまま帰ろうとする。

ま、死体なんて見たくないしね。

 

 

 

 

出発するバスを絶をして見送り、守衛室?を覗く。

「あぁ?なんだボウズ、さっきの観光バスの客だろ?なんでいるんだ?」

中には、えーっと、元ブラックリストハンターの人(名前覚えてない)がいた。

「この家に用があるので」

「はぁ?ボウズ、ブラックリストハンターか何かか?」

「違います。まぁ、配達人みたいな者です」

渡して受け取るんだから間違ってないよね。

「ココの一家の一人から頼まれてるので入ってもいいですか?」

あれ、頼まれてるのかな?

「止めといた方がいいと思うぞ?」

「そうなんですよねー。あんまり乗り気じゃないんですけど、でも、やらなかったら後が怖いんで」

「死ぬかもしれねーぞ?」

「死なないよーに頑張りまーす」

「ひょっとして、ボウズも今来てる3人みたいにキルア坊ちゃんの友達か?」

ゴン達ね・・・・

「まぁ、似たような立場ですけど今回は別件です」

「ふーん?」

「とにかく、ココ通るのは勝手ですよね?」

「まぁ、別にオレは止めねぇけどよ」

「ありがとうございます」

という訳で、“試しの門”、頑張ってみましょう。

 

 

門の前に立ち、手と足にオーラを集中させる。

そして、力いっぱい押す!

「くぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ・・・・・・」

 

──────・・・・ズ・・・ズズズ・・ズズズズズズズ・・・・・──────

 

「おぉー・・・やるじゃねーか」

少しずつ開くスペースが大きくなっていく。

そして、通れる大きさになった所でシロガネを先に行かせ、自分も一歩出て中に入る。

 

「ボウズ頑張れよ・・・」

 

門が閉まる直前、手を振って応援に答えた。

はぁ、なんとか1の門はクリアできた・・・・・

コレをいつもやってる掃除夫の二人はスゴイなぁ・・・・(肩痛い、疲れた、もう二度とやりたくない)

ってか、ゴン達は20日で開けられるんだっけ・・・・流石主人公・・・・・

レオリオは2の門まで開けられるんだっけ?(充分凡人じゃねーよ!!)

さてさて、次に行きますか。

 

 

 

 

ゾルディック編突入~♪
でも主人公組にはあまり関わる気はない様子ですね・・・
夢主は力はない方なので本気で開けて1の門ギリギリ。
身体補正&クモに鍛えられてたら1の門は開けれるかなぁと。