天災は忘れる前にやってくる110
町に着き、クロロに電話する。10回呼び出し音が鳴り、やっと出た。(遅いわッ!!) 『・・・・・・・・・・』 返事ないし。ディスプレイ見ずに取ったな。 「こんにちはー、トラネコヤマトの宅急便でーす」 『・・・・か』 「言われた通り、本は手に入れました」 『そうか』 絶対本読みながら電話してる!自分が命令した癖にッ!! って、電話出ただけマシか・・・・・ 「ねぇクロロ」 『何だ?』 「今回のお使い、私が指定されてるならされてるって言っておいてよね」 『・・・・・・なんの話だ?』 ・・・・アレ? 「“幸災の渡猫に取りに来させるコト”って指定されてたんでしょ?」 『特に指定なんてされてないが?』 ・・・・・ナヌ?!カマ掛けられたッ?! 『何を言われた?』 「・・・・愛人契約を結ばないかって」 囲うってそーゆーコトだよね? 『・・・・・最初から話せ』 パタンと本を閉める音が聞こえた。キチンと聞く気になったんだ。でもやけに真剣だな? 「幸災の渡猫に取りに来るよう指定したって言われて・・・・・
────────────(中略)────────────
・・・・・・ゾルディック家の名に賭けて確約するって言われた」 『随分と気前がいいな』 やっぱそー思うよねー。 「ご当主曰く私をかなり気に入ったらしいよ?私はクモのモノだって言ったら色々取り込もうとしてたし」 『シャルといい眼鏡といいダブルのハンターといい、モテるな?』 ・・・・・・・・・・全然嬉しくない。ってゆーか、ダブルのハンターは自分とを望んでいる訳じゃないんだけど・・・弟子か息子に充て様としてるだけで。(それも迷惑だけど) 『勿論俺も大事に思ってるけど?』 「はいはい、薄っぺらなコトバをありがとう」 『信じ方が軽いな』 「これぐらいで充分じゃない」 『なんだ、俺の言葉が信用できないのか?』 「信用はしているよ、信頼はしてないけど」 『ならば、信頼もできるように3時間ほど囁いてやろうか?』 「電話をそのまま放っておくよ」 『酷いな』 「からかって遊ぶ気満々のヤツに言われたくない。 いつも言ってるでしょ、そーゆー嘘臭い言葉は私じゃなくて性欲処理時に誘うお姉さんに言っとけばいいって」 『そんな時は言わなくても堕ちるから必要ない』 ・・・・・・・・女の敵め。 『だから言うんだと何度言えば分かる?』 「からかう為に言われる言葉の何が嬉しいか!!」 『が嬉しくなくても俺が楽しい』 「自己中男!!」 『ペットをからかって遊んで何が悪い?』 くっ・・・・・ 「家出するぞ?!」 『見つけたら監禁するが?』 「なんでそこまで話が飛ぶんだよ!!」 『躾の一環だ』 「なんで躾で監禁になるんだよ!!」 『監禁しながら離れれない身体に調教するに決まってるだろうが』 「だからなんで毎回話がそっちにいくのさ?!」 『それこそ毎回言っている、面白いから』 ・・・・・・・・ダメだ、話がループする。
「・・・そーいや例のゾルディック家ご当主から(言いたくないけど)伝言があったんだ。“要らなくなったら買い取ってやる”だそーです。 返事は自分でしてね。それとも、了承しとけばよかった?」 もしホントに了承だったら傷付くクセに自分で聞いてるし。 『・・・・いや、俺が直接伝える』 是とも否とも言わない。まぁ聞きたくないからいいけど。 「分かった。その時に“この嘘吐き暗殺者!!”って言っておいて」 『機会があればな』 一番確実な機会はヨークシン編かな。(命がけだけど) 「ところで、この本直接届けないとダメ?郵送でもいー?」 『郵送だと途中で盗られる可能性がある。その場合、取り返しに行かせるぞ?』 ・・・・・メンドー・・・ 「了解・・・・」 『何か行きたい所でもあったか?』 「急ぎじゃないけど」 主人公組が天空闘技場にいる間に覗きに行きたいんだよね。かなりの期間いるからいつでもいいんだけど。 『なら後にしろ』 「なんか用事でもできた?」 『そんな所だ』 何だろう? 「分かった、戻る。ねぇクロロ、飛行船以外で早めに着く乗り物ってない?」 『交通機関として、長距離の移動は飛行船が一番早い』 だよねー・・・・あーあ、この世界に飛行機があったらいいのにー。 『嫌なのか?』 「飛行船乗るとロクなコトがないんだよ」 陰険眼鏡野郎といー煙管ヤンキー根暗組といー、ビスケは別に悪くはないけ念覚えざる得なくなった主犯だから一概にいいとも言えないし。 『シロガネで帰ってきたらどうだ?』 寒いんだよねー・・・・・まぁ、完全防備で行けば大丈夫かな? 「そーするー。んじゃ、2・3日で着くと思うから」 『あぁ』 携帯を切りカバンに仕舞う。 さて、防寒対策を買いまくってからキルア達と合流しようか。
ホントは執事邸での遊びも入れたかったけど断念・・・・ |