天災は忘れる前にやってくる111


防寒としてダウンジャケットやらマフラーやらホッカイロ等重装備を揃え、いざキルア達と合流しようとした時、あるコトに気付いた。

・・・・・キルア達、今ドコだろ?

えーっと・・・・・・

執事邸で合流して(あっ、どっちだゲーム見るの忘れてた!!)、クラピカがゴンに種明かしするのは街中っぽい所だったよな?

別れるのはドコだ?ってか、クモの話するのはどの辺だっけ?

確か種明かしした直後だったと思うんだけど・・・・・・わかんないや、キルアに電話しよ。

か?』

「うぃーす。キルア、ゴン達と合流できた?」

『あぁ、今空港に向かう所だ。は?』

「用事が終わった訳じゃないけど話はつけたから見送りぐらいには行くよ」

『んじゃ、空港で待ち合わせな』

「了解」

 

んじゃ、向かいますか。

 

 

 

 

あ、見っけ。空気も明るいし、クモの話は終わってる、かな?

 

「キルア~」

「おー、こっち」

「や、さっきぶり。ゴン達は久しぶり」

もキルアの家行ってたんだってね。会えたらよかったのにね」

「そーだよ、お前しかも本邸にまで行ってたらしいじゃねーか!!マジで何モンだよッ?!」

「あの執事見習いが言ってた“許可された前例は一つしかないしそれは特殊だった”っていうのはの事なのか?」

レオリオそんなに騒がなくても。カナリアはそんなコト言ってたんだ?

「その前例かどうか分からないけど、ゾルディック家まで行ったのは確かだよ。でもキルアを迎えに行く為に行ったんじゃないからキルアに会える立場じゃなかったしゴン達にも会うつもりはなかったんだ」

は門をどうしたの?」

「シロガネに開けさせたのか?」

「失礼な、ちゃんと自分で開けました!」

「いくつまで開けたの?オレは一の扉しか開けれなかったや。でもね、レオリオは二の扉も開けたんだよ!!」

「二の扉を開けたの?スゴイねぇ」

「へへん「どこが?」おい!!」

「キルアと一緒にしちゃダメだよ」

「ふん。で、はいくつ開けたんだ?」

「え、2t」

「「「「・・・・・・は?」」」」

「だから、2t分だけ開けた」

帰りはね。

「2tといえば一の扉の片側・・・・つまり」

「そ、片方だけ押して開けた」

「・・・ズッケェ~ッ!!サギじゃねぇか!!」

「だって片方だけ押したら開いたんだもん。キチンと“門を開けて入った”んだから問題ないの」

「それは考えなかったや、は頭がいいね!!」

「コイツの場合は狡賢いと言うんだ、ゴン」

「知的戦略と言って」

それに、行きしはちゃんと両方開けてますー。

「知ってたとしても、ゴンは両扉を開けれるまで頑張っただろ?」

「・・・・うん。きちんと入りたかったし。でも、友達を試すのは今でもムカつく」

「はは、ゴンらしい真っ直ぐな意見だね。

でも、試しの門は間違えじゃないんだよ?」

「なんで?!」

「望んで殺しをしていたかは別としてキルアが暗殺一家の一員なのも確かに事実なんだ。

そしてあの家はその事実を隠していない。それは知ってるよね?」

何せ観光地になってるぐらいだし。

「・・・・うん」

「つまりそれは色々はヤツが狙ってくるって事。それこそ、友達と成りすましてくるかもしれない」

「でもオレはホントにキルアと友達だよ!!」

「そうだね。でも、その“友達”が弱かったらダメなんだよ」

「なんでさ?!」

「キルアが人を殺してきたのは紛れもない事実。当然恨みは買っている。本当に悪いのは依頼者だけど、手を下しているのはキルア達だから。

恨みを晴らしたい者にとって、キルアに弱い友達がいるってコトは弱点を晒け出してくれてるに等しい。

ゴンは、キルアの弱点になりたいの?」

「・・・・・・・じゃあ、もキルアには友達はいらないって言うの?!」

「違うよ。確かにイルミの言う事も間違いじゃないけど、必要か不要かを決めるのはキルア自身だ。

でも、周りが弱いままだと実際に狙われた時に困るのはキルアだ。守らなくちゃならないからね。

ゴンはキルアに守られたいの?」

「違う!!」

「でしょ?なら、試しの門で鍛えたのは間違えじゃない。

開けれないぐらい弱いんじゃキルアを傷つけるだけだ。

目が見えない子と友達になるとしたら目が見えないコトを考えないといけないでしょ?それと一緒で、暗殺者と友達になるならある程度強くなくちゃ。

試しの門はその最低ラインってコト」

「・・・・そっかぁ」

「そーだよ」

「おいおい、同じ次元かぁ?」

「似たようなモンでしょ」

ゴンは納得してくれたよ?

「最低ラインならはどーなんだよ?片方しか開けれてねーじゃねーか」

「シロガネがいるからいいのー」

「さよか・・・・」

 

「そういえば、そのシロガネはどこにいるのだ?見当たらないようだが?」

「外で荷物番してる」

「荷物番?」

「そんなに荷物があるのか?」

「防寒対策用に色々ね」

シロガネだけじゃ熱量足らなかったのですよ・・・・

「寒いところに行くの?」

「ちょっと耐寒移動を実施しないくちゃならなくなって」

「耐寒移動?」

「シロガネに乗って移動する」

上空は思っていた以上に寒いのですよ・・・・

「飛行船で移動しないの?」

ゴンが不思議そうに聞いてくる。

「諸事情により乗りたくないんだよ」

「シロガネ疲れない?」

「シロガネの心配してくれてありがとう。でも、ハンター試験を走り続けるぐらいだから大丈夫だよ」

「そっかぁ、ならよかった」

 

 

 

 

因みに、夢主が揃えた防寒対策はダウンジャケット、マフラー、耳つき帽子、ゴーグル、手袋、分厚いズボン、ゴツいブーツ、カイロ、張るカイロ、毛布という裏設定。
ホントは強盗が被るような目・口の穴が開いた帽子?が欲しかったが売っていなかったので断念(笑)