天災は忘れる前にやってくる127


「そこに気がつくとは大たものだ。私は念によって分身をつくり出すことに成功した」

強化系が“具現化”して“操作”してるのはかなり凄いコトだよね。しかも自分の分身ってコトは人間。自分の着てる服の細部まで具現化するのはかなりの技量が必要とされるはず。

カストロって努力も意志も才能もホントにかなりあったんだね。(まぁ、勿体ない方向に伸ばしちゃったけど)

 

「次は左腕を頂く。またくだらぬ余裕をみせていたいか?」

余裕を持つのは当たり前。腕は治るコト分かってるしやっぱ実力が違うしね。

でも、普通は治ると分かってても自分の腕を千切ろうとはしないよな。(流石奇人変人変態を地で行くピエロ・・・・)

ましてや、自分の身を食べようとはしない。見たくないからキルア(だけを穴が開くほど)集中して見とこっと。

 

 

「キルアも大変だねー」

「急に何だよ?何がだよ?」

視線は外さずに聞いてくるキルア。試合は異様な雰囲気になってきたから普通は視線は外したくはないよね。

「だってあんな変態に気に入られてるんだもん」

「なッ、気に入られてねーよッ!!」

あ、こっち向いた。

「え、知らなかった?ゴンと一緒でかなり気に入られてるよ?」

「ッッ?!何処からの情報だよッ?!」

うわー、全身鳥肌立ってる~。

そりゃそーだよなー、こんな変態に好かれても嬉しくないよなー。

ここの世界のヒソカ、どうもショタコン入ってるっぽいし?(ショタコンでバイでMでSで変態か・・・・・最凶だな)

化粧取って絡んでくれる分にはバッチコーイ!なんだけど・・・・(でもあの凶悪な顔になってる時はちょっとイヤだ)

あの化粧で殊更変態性が輝くんだよな・・・

「ハンター試験で最終試験前の面接の時にネテロ会長から教えて貰った(訳ではなくってただけだけど)。一番注目しているのがゴンをおいてキルアって答えたらしいよ?」

「はぁッ?!何だよそれッッ?!何では教えて貰えるんだよ?!」

「既に合格してたから教えても問題ないって判断したんじゃない?」

「いつ合格したんだよ?!って、まさか・・・・」

「そう、キルアとゴンの二人掛かりでも取れなかったボール取りゲームで取ったのさ」

「マジかよッ?!どーやってあの狸爺から取ったんだ?!どんな卑怯技使ったんだ?!」

卑怯だなんて失礼な。

キチンと許可を貰ってました。(存在自体が少し詐欺のよーな気がしないようでもないけれど)

まぁ、簡潔に言うと、

「シロガネ使った」

「・・・・・・にじゃなくてシロガネにライセンスやるべきだよな」

確かに、否定はしない。

「ともかく、ゴンの成長ぶりはこの試合以上に楽しみにしているだろうけど、キルアにも興味ありまくりなのは確かだよ?

きっと、キルアもヒソカに『しあいがしたい』って言ったら喜んで死合してくれると思うよ?」

「全然全くこれっぽっちも嬉しくねぇ所かマジ嫌だ・・・・ってか、文字違わなかったか?」

「全く気の所為じゃないけど?」

だってヒソカですから。

「・・・・・・・」

「二人共ガンバ」

はどーなんだよ?!強さ的にはゴンとオレの間にいるだろうがッ!!」

いやいや、念を入れたら今のキルアにも一応(不意打ちでなら)勝つ自身はありますけど。

「え、だって目を付けられるよーな面倒臭いコトしてないし?だってハンター試験ではシロガネに殆ど任せていたし、天空闘技場ココではあまり大した活躍してないしね」

条件付でやってるから毎回楽勝って訳ではないし。

「・・・・・・・・ヒソカにがそこそこやるって言ってこようかな」

「そんな事したら某長男にキルアのあるコトないコト吹き込んでやる」

「おまっ、それは卑怯だろッ?!」

「目には目を」

「くっ・・・・・・」

口で勝とうなんでまだまだ早いのさ。

 

 

 

「僕の予知能力をお見せしようか♦」

さぁみんな、紙とペンを用意しよう!

「この中から1つ好きな数を選んで頭に思い浮かべて♥」

好きな数字を仮にaとしよう。

「いいかな?

思い浮かべたらその数に4を足して更に倍にする♥」

つまり、 2(a+4)=2a+8 ってコト。

「そこから6を引き・・・・2で割った後最初に思った数を引くと・・・・いくらになるかな・・・・・・?」

(2a+8-6)÷2=a+1 からaを引くから、答えは1、と。

どんな数字選んでも1になるから予知能力ではないよな。

「答えは・・・・・」

ココが一番キモい!!見たくない!!音さえ聞きたくない!!

グチュグチュと切られた腕に手を突っ込む音が会場に響き渡る。

う~、キモいキモいキモい~・・・・・・

「1だろ?」

『い・・・・・異常・・・・です!!

まさに狂気!!悪魔の手品です!!

自分の傷口にネタを仕込んでいました────!!

Pにもならない!!試合にも一切関係なし!!

にもかかわらずです!!ヒソカの異常性ここに極まれり────!!』

うぅー、近くでやってるって思うだけで気持ち悪かったよー、やっぱ来るんじゃなかったよー・・・・・

それにしても、アレだけぐちゃぐちゃ掻き回してたくせに、トランプと右腕とスカーフの伸縮自在の愛バンジーガムと隠が全く解ける所か揺らぎもしないってどこまで強いんだよ・・・・

「っと、キルア、そろそろ行くね」

「まだ試合終わってねーぞ?」

「どうせヒソカの勝ちに決まってるよ。これ以上気持ち悪いの見たくないし人が死ぬのも見たくない」

踊り狂って死ぬんだっけ?ヒソカのバンジーガム、カストロにくっ付きまくってるもんね。

 

 

 

 

ヒソカの試合、長かった・・・・・