天災は忘れる前にやってくる136
言われたメンバーは各自で服を調達し、シャルが用意した車2台に分かれて乗り込む。 シャル運転の方にはノブナガとシズクが、私はフィン運転の車にマチと乗り込んだ。(シャルは不服そうだったけどシズクがいない方に乗りたかったんだもん)
「そーいや、久し振りだな」 「そーだね、フィンとはハンター試験前だから9ヶ月程会ってなかったもんね」 「元気にしてたか?」 「モチロン」 「はあたし達について来て何するんだい?」 「ん?ちょっと用があって、ホテルで別れるつもり」 「無茶するんじゃないよ」 「大丈夫、知ってるでしょ?無茶をしなきゃならないよーな面倒なコト私がする訳ないコト」 「確かにメンドいコトはしねーよな」 「ならいいけどね・・・・・・」 「んで、今回の人形っぽくしてるのはヒソカ対策か?」 「ま、ね。普通の人がクロロの近くにいるよりは有り得るかと思って」 とも印象を変えたかったし。 「随分と可愛い格好をしてるじゃないかい。普段の服も似合ってるけど今のも可愛いよ」 「・・・・・・・・・クロロに押し付けられた」 「確かにそのスカートの長さといい開いた背中といい団長好みだよな」 「そこまで露出してなくてもいいからアンタはもうちょいそんな格好をしてもいいと思うよ」 ・・・・・・・・・・・・・・ゴスロリは勘弁して。 「マチだって似合うと思う」 「止めてくれ、あたしはそんなヒラヒラしたのは趣味じゃないんだ」 私だって趣味じゃないもん・・・・・・・ 「っと、あそこだな。、もう着くぞ」 「はホテルの中までついて来ないんだね?」 「うん。皆がホテルに入ってから絶でこっそり出て行くよ」 「じゃあ早めに戻って来るんだよ?」 「何か遭ったら顔だけ覚えてすぐ逃げろよ」 「何で顔だけ?」 「そしたらパクに伝えられるだろ」 あぁ、成る程。 「ん、分かった。皆も気をつけてね」 「・・・・・・・・あぁ」「・・・・・・・・・そうだね」 「・・・・・?」 苦笑いされるよーなコト言った?
ホテルの前に車が到着し、5人はホテル内に入って行く。 それを見届けた後、気配を消してそっと車を降り、ホテルの上空にシロガネに乗って移動する。 ホテルから出てくる車があるとすぐに分かる所で、待機する。
ついに、ヨークシン編が始まった。この世界に来てから色々あった。 HUNTER×HUNTERの世界だと知って、クモの皆と共に行動して、念を覚えて、身体を鍛えて、キルアと出会って、ハンター試験を受けて、主人公組と出会って・・・・・・ それでも変わらなかった想いがある。 “未来を変えたい” クモは『社会』にとったら『害』に分類されるのかもしれない。 実際、行っているのは強奪・大量殺人であり個々がA級犯罪者の集団だ。 でも、『知って』しまった。 彼等のコトは『識って』いたけど、それ以上に『知って』しまった。 彼等と共に生活を送り、その暮らしが心地好いと感じてしまった。 居場所を、与えてもらった。 彼等を失いたくないと思ってしまう。 だから・・・・
「いざとなった時は・・・・・・・・・・・・・・・・・・ この手で・・・クラピカを・・・・・・・」
・・・・・・・いや、そうならない為に、できる限り対策を練って、対処法を考えて、実行しようとしているんだ。 まだ、覚悟を決める必要は、ない・・・
「・・・・・・ならば、色々と悪あがきをするとしますか」
つ、次こそは動くはずッ!! |