天災は忘れる前にやってくる137
──────『くっそオオオォォォ―ッッ!!』──────
おー、相変わらずデカい声・・・・ さてさて、もう少ししたら車が出てくるはず・・・・・ あ、出てきた出てきた。 んー、あれ以外にホテルから出てくる車はないし、あれにセンリツさん達が乗ってるっぽいね。 「とゆーコトで、シロガネお願いね」 「グルルルル・・・」 上空から見失わないよーに追って貰うと、中心街に割と近いホテルに入っていった。 「ここ、かな?」 まだクラピカが来るはず。クラピカもこのホテルに入ったらビンゴ、だね。 ホテルの屋上に一旦降り、シロガネと二手に別れて地上を見張る。 暫くすると金髪の特徴のある民族衣装を着た人が現れた。 「お、ビンゴ」 このホテルにネオン、だっけ?占い少女がいるのは分かった。 つまり、このホテルでウボォーをクラピカが待つんだよね? 今はシャルがパソコンを使ってホテルを調べてるとして・・・・あれ?今日中に戦ったっけ? ・・・いやいや、確かウボォーの体内のヒルを尿として出してたな。あれ、24時間後のはず。 じゃあ明日の夜に戦うってコトか。 ってコトは最低明日の夕方までは動きはないな。 んじゃ、明日また来ますか。
──────9月2日──────
キルア達からお誘いやら連絡やら色々メールが届くが『用事があって顔を出せそーにない』と返し、クロロにもう『少し掛かりそう』と送った後、サイレントになってるか確認して携帯を仕舞う。 都心街にある駅のロッカーにとある物を入れた後、鍵をポケットに仕舞い、軽食を済ませた。 クラピカがいるホテルに着くと絶をして上空に上がる。 今回は防寒対策と望遠鏡も持ってるから昨日より上に行き見つかり難くする。 絶してるけど万が一他の人の目に留まって騒がれたら意味ないからね。
待ち続けるコト1時間。 「・・・・・来た」 ウボォーギンがホテルに入って行った。 数分後、クラピカらしき人物と一緒に出てきて、屋根を伝い移動していく。 いよいよ、始まるんだね・・・・・・ 「シロガネ、バレないよーに追い掛けて」 「グルルルル・・・・・・」
2人が荒野に着いた所で彼等の戦闘が届かない岩肌の陰から戦闘を見守る。
──────「コレが、全開だ!!」──────
──────「隠が使えるのは私も同じ」──────
──────「な・・・・・ぜ・・・・だ・・・・・?!」──────
──────「緋の目が発現した時のみ特質系に変わる!」──────
──────「特質系の私の能力、どの系統の能力も100%引き出せる、『絶対時間』」──────
・・・・・・・・・・・・・・復讐したくて
今その相手を目の前にして
自分が優位な状況下になってるけど
全然
『念願の夢が叶う』って顔してないの
クラピカ、自分で気付いてる?
「お前がマフィアと陰獣との戦闘時・・・お前の仲間は全く加勢する様子を見せなかった。 これはお前が単独で戦う事を好み、かつ戦闘に関して多大な信頼を得ている証拠。 一対一の戦いは私も望む所。その点でお前は好都合だった。 自らの防御力・攻撃力に絶対的な自信を持つ強化系能力者。 これは私が最初に戦っておかなければならない必須条件の相手。 なぜなら、その結果によって私の“束縛する中指の鎖”が旅団全員に通用するかどうかが分かるからだ。 “束縛する中指の鎖”わ捕らえた旅団を強制的に絶の状態にする。その上で肉体の自由を奪う」 「く・・・・それでか・・・・(さっきから全然オーラが出せねぇのは・・・)」 「この鎖に捕らえられた者は肉体の力のみで鎖を断ち切らねばならない。 旅団の中で最も腕力のあるお前が鎖を切れなければ他の団員にも“束縛する中指の鎖”は切れない道理!!」
“一対一”で“捕らえられたら”確かに勝てる見込みはある。 だけど、相手が集団でクラピカを探すようになった時、復讐を成し遂げれる可能性は一気に少なくなる。
そして・・・・・・
「生身のお前と強化した私の拳とではやや私の攻撃力のほうが勝っているようだ。 これは貴重な情報だ、捕らえてしまいさえすれば旅団全員素手で倒せる事が分かった」
大事な『仲間』ができてしまうと、もっと難しいんだよ?
シリアス話は苦手です・・・ |