天災は忘れる前にやってくる140


ギリギリまでシロガネに乗せて貰い、後は自分の足で仮宿アジトに向かった。(シロガネは再び人形のフリ)

廃墟のビル群を通り、クモの仮宿アジトが目の前になった時、チビシロが私に分かる程度に身を固くした。

「・・・・・・・」

歩を緩め、相手の位置をチビシロから教えて貰う。

あの階段の影、ね。人数は・・・一人、か。

ここまで仮宿アジトの目と鼻の先にいてクモの誰もがアクションを起こしていないとなると、その辺の賞金首ハンターではなく、メンバーの一人と考えていいだろう。

そして、私の動きを見張っているとなると、後から入ったメンバーの可能性が高い。

ヒソカ、シズク、コルトピ、ボノレノフ・・・・

コルトピかボノレノフ・・・だったら、そもそも仮宿アジトから離れないか。シズク・・・は話があるならさっさと出てきて聞きそうだよなぁー。

となると、消去法で残り一人になるのですが・・・・・

嫌だなぁ・・・・・・そのまま見逃してくれないかなぁ?

なんか興味持ってたっぽいし、可能性低いかなぁ・・・

一応クロロに保険懸けてメールしておいて、と。

よし、スルーならラッキーで、攻撃してきたら誰かの助けが来るのを祈ろう・・・・・

いざ、と一歩を踏み出そうとした所で相手が姿を現した。(早いよ)

「やぁ、こんな時間に会うとは思わなかったよ♥」

こっちもそんな親しげに話し掛けてくるなんて思わなかったよ!?

「・・・・・」

「そんなに警戒しなくてもいいじゃないか。別にキミのコトを取って食う気はないよ。とってもオイシソウだけどね♦」

めっちゃ気ぃあるじゃん?!

「キミには手出ししないように言われてるし、下手に出したら後が怖いしね。今はまだ我慢しておくよ。今はまだ、ね★」

ってかアリアリじゃない?!クロロの言葉がなかったら手ぇ出す気満々みたいなんですけどッ?!

「あぁ、でも・・・キミを監禁して、交換条件に団長と闘えるなら、危険を冒す価値はあるかな・・・?」

寧ろ言葉があっても出す気満々ッ?!

どっちにしろ手出しする気の割合の方が高いんじゃんかぁ~!!しかも監禁決定かよ?!

「それとも・・・・・・・キミをオイシク戴いている姿を見せたら、どうなるかな?

取り返しに来る?

それとも、キミは棄てられる?」

 

 

────────────ッッッ?!!

 

 

ぅうっわぁ・・・・強姦予告より、脅迫発言より、この舐め回すような視線が一番嫌だ──────ッッ!!

キルアとゴンはよく耐えられるな・・・・あ、耐えれてないから前を歩くよーに言ってたね。(GI編で)

、キミは『幸災の渡猫』だってね?幸福と災難をもたらすってどんなモノをもたらしてくれるんだい?」

知るか、クロロに聞け。

「ホントの人形のようにも見えるけど、そのオッドアイには様々な意思を秘めている。オイシソウだ・・・・♥」

 

ゾワゾワゾワッ!!

 

これ以上にない程の身の危険を感じ、後ろに飛び距離を置くと同時にナイフを構える。

「あぁ、無表情に見せているだけで、感情はあるんだ」

・・・・・しまった。気持ち悪過ぎて反射で行動してしまった。

「いいねぇ、その顔が歪む姿が見たいねぇ♦」

鬼畜発言しながらトランプ構えるの止めて貰えません?

「声も、もっと違う声色が聞きたいな?」

なんか人形に似せたのが裏目に出ている気がするのは気の所為でしょーか・・・・?

「例えば、泣き声とか。あぁ、啼き声でもいいよね♣」

 

──────ヒュンヒュンッ──────

 

「そんなコトを知る機会は一生来ないから諦めな」

突然糸がヒソカとの間を阻んだと思ったら、救世主マチが現れた。

た、助かった・・・・・

、連絡入れるならもう少し早めに入れな、じゃないとこんな変態に捕まった時困るだろ?」

ごもっともです。

「おや、嫉妬かい?マチがヤキモチを妬いてくれるなんて嬉し「口と下に付いているモノを落とされたくなかったら今すぐその口を閉じな」怖い怖い♠」

マチさま、マジで怖いです。でも、それよりもっと、兇悪な顔とオーラになってるヒソカが恐ろしい・・・・・

、こんなの相手するだけ時間の無駄だ。行くよ」

私の所に来ると肩に抱き上げスタスタと仮宿アジトに戻ろうとする。

・・・・・まぁ、お姫様抱っこをされるよりマシだけど。(マチだと体格があまり変わらないから)

「おや、キミが相手をしてくれるんじゃないのかい?」

「アンタ相手にキレないでいる自信はないんでね」

つまり、『団員同士のマジギレ御法度だけどヒソカ相手だと本気で殺ろうとしてしまう』と。

「残念☆

じゃあ次は二人一緒に踊って欲しいな、ベッドの上で♥」

 

──────ヒュンヒュンヒュンヒュンヒュンヒュン・・・・・・・・・──────

 

容赦ない念糸でヒソカを遠くまで追いやる。マジギレしてません、マチ?相手がキレてなかったらいーのか・・・・?

視界に入らなくなるまで念糸浴びせた後、仮宿アジトに入った。

「マチ、ありがと」

安全を確認して降ろして貰う。

「随分遅いじゃないか、心配したんだよ?」

「ゴメン、ちょっと手間取って。」

「・・・・・顔色があまり良くないのと関係があるのかい?」

マチのカンはホント侮れない・・・・

「念を少し使い過ぎて疲れてるだけ、寝たら回復するよ。あ、でも、マチのオーラを少し分けてくれると嬉しいな」

「・・・・・・・・・・今聞いても無駄なようだね。あまり危ないコトするんじゃないよ」

チビシロを手に持つと口に指を入れ、そのまま流し込むように念糸を作り出してくれる。

チビシロは母乳を飲むかのよーにゴクゴク飲んでいく。

10分程貰い続けると、指から口を離した。

「もういいのかい?」

「これ以上貰ったらマチに迷惑掛かるし折りをみて他の人に貰うよ。マチは大丈夫?」

結構チビシロ沢山貰ってたけど・・・・

「これくらい少ししたら回復するから心配ないよ」

チビシロを私に手渡すと頭を撫でて微笑んでくれる。

あー、カッコイイ・・・・ホントこんなに美少女なのに周りにいる野郎より男前だよ・・・

 

 

 

 

なんでこのサイトの男は皆セクハラをするのだろう・・・・(笑)