天災は忘れる前にやってくる144


私の言葉には納得できない様子だが、ゴンに言われて渋々手を引いた時、私の携帯が鳴った。

腕の中から降ろして貰い電話に出る。(でもゴン、離しちゃったら流石にダメなんじゃない?)

 

 

、今からセメタリービルに来い』

えー、行かなきゃいけないのー・・・?大量殺人で奏でる鎮魂歌レクイエムなんて、見聞きしたくないんですけどー・・・

「・・・・・さんかはしないよ?」

『俺の傍にいればいい』

確かクロロ、既にビル内だよね?

「・・・・・ねんぎょつかった?」

『あぁ、雑魚を相手するのにな』

お魚のディナータイムは終了してたか。

って、つまり・・・

「・・・・・ぞるでぃっくけは?」

『なんだ知ってるのか。そっちはまだだが手は打ってあるから大丈夫だろう』

せめて終わってから呼び出してよー・・・

「・・・・わかった」

会いたくないのにー・・・・・

『なるべく早く来いよ』

うー・・・・・・

 

 

電話を終え、二人の方へ向き直ると、身を大きくして驚いていた。何で・・・?

「・・・・旅団の、人だよね?」

「ゾルディックがどうしたんだよ?親父か兄貴が来てんのか?!」

内容は聞き取れなかったようだが、相手が旅団であるコトは分かったらしい。

あぁ、ゾル家のコト言ったもんね。キキョウさんと四男は来てるか分からないけど後は集合してるよー。

ってかキルア、慌て過ぎて自分がゾル家ってバラしてるよ?

「じょうほうでは6にんほど」

「マジかよ・・・・・」

「キルアの家族大集合だね・・・」

だからバラしてるって・・・

「めいれいなのでいく」

「・・・キミは、それでいいの?」

「めいれいへのきょひけんはない」

嫌な命令には文句を言うし、説得も試みるけどね。

「逃げようとか思わねぇのかよ?」

「とくに」

逃げる必要なんてないし。

「わかってもらうひつようはない・・・・“ブリザラ”」

「わッ?!」「うぉッ?!」

二人から距離を取ると同時に(使えるモノは使ってしまえと)魔法で間に障害物を作る。

「こんかいみききしたことははなさないであげる」

「えっ、待っ「“ブリザド”」ッッと?!」

「じぶんやなかまがだいじならばこれいじょうかかわるのはやめたほうがいい」

近くの廃墟に逃げ込んだ後、すぐに絶をして彼等がいる反対側からシロガネに乗り脱出し、高い廃墟を利用して上空へと上がった。

このままセメタリービルへ向かおう。

ちょっと寒いけど殺人現場を通りたくないからね・・・・・

 

 

 

 

「ふー・・・」

ビルの屋上に着いた所でシロガネから降り、身体を伸ばす。

シロガネが再び小さくなり肩にぶら下がった所で、円が張られるのが分かった。

この巨大な円、ゼノさんだろうなぁ・・・・・

ヤだなぁかち合うの、3人の闘いが終わってから合流しようかなぁ・・・・・

憂鬱になりながらも階段で嫌々降りていくと、10階程行った所でシロガネが警戒した為足を止め辺りを探る。

・・・・・・・囲まれたのね。

ちっ、階の途中だから出口がない・・・・

せめてどっかのマフィアのボスとか2流の暗殺者ぐらいがいーなー。

間違っても名前にゾが付くしなんちゃら家とかじゃないで・・・・・欲しかったな。

「何じゃ、屋上におったのはお前さんか」

下からゼノさんが登ってくる。

「期待外れで申し訳ありません、ではまた」

会釈をして横を通り過ぎようとするが、先に通る道を塞がれてしまう。

「今から向かう先は一緒じゃろうて」

「俺の所に来る気になったと言うのなら飛行船間で送っても構わないがな」

上から低い声が下と思った時にはすぐ後ろに気配を感じた。

出た・・・・・・何でワザワザ上下で囲むかなぁ・・・

「今日は一段と可愛らしいな。そのままケースに入れて飾りたい程だ」

・・・・・・超身の危険を感じるんですが。

「私の言葉は前回と変わりありません」

「そうか。ならこの機会に旅団の団長に尋ねるとしよう」

「・・・・・・・・・」

「では行くとするかのう」

「あぁ」

「・・・・・・・・私の腰に手を回さないで頂きたいのですが」

「逃走防止だ」

始めから逃がす気更々ないクセに。

「逃げないから放して下さい」

「オレがそうしたいんだ」

・・・・・・・

なんで私の周りってマイペースの自己中野郎しかいないんだろぅ・・・

ってか、性格違うくない?!

これならキルア達に付いて行った方が心身共に安全だったかもしれない・・・

 

 

 

夢主、ゾル家に捕まる(笑)
なんかシルバさんがどんどん変態化してる気がする・・・(あれ、元から?)
キルアがコレを見たらどう思うだろう(笑)