天災は忘れる前にやってくる145
「・・・アレ?一緒に来たの?」 ・・・・・・・・・誰かさんが命令して呼び出したお蔭でな。 「偶然一緒になってな。運命の出会いだ」 ドコが“偶然”でドコに“運命”を感じたんでしょうか・・・・・? 「へぇ?運命的な割にはあまり良さ気に思ってないようだけど?」 「照れ隠しじゃないのか?」 “照れ”た覚えも感情を“隠し”た覚えもないんですけど・・・・ 「の照れた顔はもっと可愛いけど」 「そうか、それは是非見たいな」 余計なコト言うな、私は見せたくない。 「を連れてきて頂き、感謝するよ」 「別に感謝される謂れはない。離したくない程好みだったのでな」 ・・・ん?人形風が好みってコトは、キキョウさんのドレスは、シルバさんの 「可愛いでしょ、その格好。俺が選んで望んだから着てくれてるんだ」 ・・・間違ってはないッ、間違ってはないけどッッ、何か違うッ!! 「確かに趣味がいい。本当に、ただの盗賊が所有するには少し勿体ないぐらいだ」 「盗賊団から宝を奪う気?」 「そんな無粋か真似はしない。言い値で買おう」 金で解決するのは無粋じゃないのか? 「今の所、手放す気はないんだけど」 「手にしてから4・5年経つのだろう?そろそろ愛で終わって手放してもいい頃合いじゃないのか?今なら世間に出回ってない書物を数冊付けよう」 本を付けるのは卑怯だぁ・・・・ 「因みに、何を?」 ほら釣られたぁ・・・・ 「メルトリス時空論、ピニーカの予言書、トリーショニカ戦記、ピズリカの野望と現実、スノーマンとゆっくり一年、ぐらいでどうだ?」 「・・・・・・・・」 悩んでるよねぇ・・・ん?トリーショニカ戦記は本拠地にあったヤツだよね。あと最後のヤツ、似たようなのをどっかで聞いた覚えがあるんだけどな・・・・・? クロロの場合、今挙げた本の内何冊持ってるかだろうなぁ。 クロロをじっと見つめていると、私を見てフッと笑った。 「断る。まだまた飽きてはないからね」 「・・・・そうか、残念だ。気が変わったらいつでも連絡をくれ」 ・・・・一応安心するべき、かな?
「シルバ、いつまで遊んでおる」 「あぁ、そろそろ仕事を始めるか」 で、私はいつ離して貰えるの? 「そろそろ私あちら側へ行ってもいいですか?」 「ん?お前さんも参加するのかの?」 まさか。 「戦闘に巻き込まれたくなければ離れていろ」 つまり、近くにいれば巻き込む気満々だと? 「クロロ、死なないよーに」 一応クロロの元に行き、言葉をかけた後すぐさま離れようとした。 が、すぐに腕を掴まれ引っ張られクロロの腕の中にいた。 「が気持ちを込めて応援してくれたらやる気が出るかも」 腕を外そうとするがニヤニヤ笑ったまま腕を解く気配もない。 「ガンバッテ、オウエンシテルワ」 「行動で示してくれないの?」
コイツは・・・・・・・・
「・・・・・・・ここで死んだらクロロの死体をホモでタチのネクロフェリアに売り付けてやる」 「・・・・それは流石に嫌だけど、それって応援?」 「やる気が出るでしょ?キチンと激励になってるじゃんか。因みに、本気です」 「・・・・素直じゃないなぁ。 その代わり、今からの戦闘、よく見ておくように。後で確かめるからな」 げ・・・・超人級の闘いに付いていけだと?! 「無理むr「やるよな?」・・・・・ゼンショシマス」 私そこまで動態視力よくないのにー・・・・ 戦闘に巻き込まれないよう部屋の隅に移動し、大きくなったシロガネに跨がっておく。これで万が一なんか飛んで来てもシロガネが逃げてくれるだろう。(←超他人任せ)
──────ピピピピピピ・・・・・・──────
・・・・・あ。
「イルミか」 『──────・・・・・』 「ここにいる」 『──────・・・・・』
「どっこいしょ・・・・と。やれやれ、お互い命拾いしたのぉ」 ボロボロになったクロロとゼノさんが瓦礫の中から出てきた。 良かった、原作通りで・・・・・・ 「いいの、殺らなくて?こんなチャンス、もうないよ?」 続ける意識が既になくなっているのを見て、不思議そうにするクロロ。 こーゆートコは可愛いんだけどなぁ・・・・ 「お前さん、ワシ等を快楽殺人者と勘違いしとらんか?好きでやっとる訳じゃなし、ワシゃタダ働きもタダ死にも真っ平じゃわい」 そー言ってる割に、お孫さん達は仕事以外でもバンバン殺しまくっていると思うんですけど・・・・?
「ふぅ、しんどー。ありゃ盗めねーわ」 ゾルディック家が去った後、その場に倒れこんだクロロ。そこにゆっくりと近付く。 「寧ろゼノさんから念を盗もうと考えてるコトが呆れ通り越して尊敬するよ」 「だってあれ欲しくない?」 「命賭けてまで欲しいとは思わない」 「あの技は命賭けるだけの価値があるって、使い易そうだし」 「だからってゾルディック家から盗ろうと考える?後から狙われる事考えたらマイナスしかないのに・・・」 「スリルがある方が達成感があるだろ?」 そーいや、なんだかんだ言って血の気が多いんでした・・・・ 「はいはい、スリルを楽しんだ団長さん先ずココを離れよう?」 「そうだな、そろそろ他のヤツ等も着く頃だろう。っと、救急車狙わないように言っとかないと」 あぁ、ネオンちゃん殺されたらせっかく盗った念が無くなっちゃうもんね。
幻影旅団団長VSゾルディック家終了。 |