初顔合わせ 2(用具委員会)
「おーおとめ、遅かったなー」
「それで留三郎、新しい子は?」 の事は留三郎が迎えに行った経緯を交えながら伝えていき、最後に自分で名前を言うよう促した。 「……二年は組白檀です」 他方から来る好奇の視線に警戒心を顕にし、愛想も何もない名前だけを返す。
「怖がらなくて大丈夫だぞ?先輩達は下級生をからかって遊ぶのが好きなだけで取って食べたりなんかしないから」
「それフォローになってないから」「からかうなんて失礼な、戯れてるだけだ」 「ははは、やだ」 楽しそうにやり取りするも決して留三郎の言葉を否定しない先輩達を怪訝な様子で見ていたに、留三郎は肩を竦めて付け足した。
「…とまぁ、こんなんでも一応実力は確かだし頼りにはなr「留三郎くーん?『こんなんでも』ってどーゆー意味?」「俺達の実力は『一応』なんだ?」「『頼りには』ってなにー?」とっても強くて頼りになる素晴らしい先輩達ですッ!!」
「しっかしキレーな顔してるなぁ…」 「ははッ、カワイー反応だなー」 「弥彦先輩、先輩が一番目つき悪いんですから怯えさせないで下さi「目つきに関してはお前に言われたくねーよ」ッてーッ?!」 背中に隠す様にしてを守る体勢を取ると、覗き込んでた五年の先輩は留三郎の額をデコピンして退かせると、の頭をグシャグシャと撫でて満足そうに笑った。 「弥彦、怪我させるなよ」「留三郎に付ける薬が勿体ないと保健委員会から文句がくるよー」 からかう四年生に六年生と五年生が窘める(振りをしてからかい続ける)。 「俺はそんな失敗しませんー」 「ってか信之先輩、勿体ないってどーゆー意味ですかッ?!」 「「「そのまんまの意味」」」 留三郎は噛み付き返すが先輩達はどこ吹く風。がっくりとうなだれた後、の方を振り返りギュッと抱き締めた。 「は俺が守ってやるからなッ!!」 抱き締めたまま叫ぶよーに誓いを立てる留三郎にが困惑していると弥彦が遊びで二人に抱き付きそれに信之が便乗した。
そして、委員長の清治は窘めるどころか全員を 「先輩ッ痛い痛いッ!!」「力入れすぎですってッ!!」
「マジ俺とが潰れるッ!!」 後輩達から非難を浴びた委員長は渋々退くと他の先輩達もヤレヤレと離れていった。 「大丈夫か?」 とても心配そうに顔を覗き込んでくる留三郎にが首肯するとホッと息をついた。
「おー先輩、まずは倉庫の道具の説明をしてやってくれ」「三年用具をやってるんだから勿論分かるよねー?」 「見事な先輩魂ー」 「待望の後輩だしねー」 「しかも“可愛い”ときた」 「そっち方面でも少し目を光らせておかないといけないかな?」 「大丈夫だろ」 「まぁ、上級生で武道派な用具委員会の子に手を出そうとする奴は少ないと思いますけどねー」 「そーじゃなくて、いやそれもあるけど」 「「?」」 委員長が言いよどんだ事に他の二人は首を傾げる。 「の奴ここ来る時ほとんど気配も足音もなかっただろ?留三郎の分しかなかった」 「そーいえば…」「確かに…」 「留三郎も教室で最初に聞いた奴は知らなかったと言っていただろ?もしかしたらの存在自体を知らない奴がほとんどかもしれないぞ」 「じゃ、見守りながら他の奴等の行動も確かめるって事で」 「「だな・だね」」 弥彦が言った方法に先輩二人も頷く。 最後は委員長が締めた。 「保健委員会の新入りも兄弟らしいし、保健と協力して対処するか…」 「う、保健…」「…仕方ないですねー」 「アイツ等は確かに腹黒いが味方に付ければかなり心強い奴等だ」 「分かってますよー…」「分かってはいるんですけどー…」 「「不運を逆手にしてくるんですもん…」」 「諦めろ」 「「はい…」」
「おー、ご苦労」「じゃあ次は仕事をしながら説明しようか」「留三郎もしっかり説明について来いよ」 「はいッ!!」 その後も用具委員会の活動は賑やかに行われた。
先輩方ちょーでばりすぎー、留三郎全然活躍してないじゃん。(笑) 名前まで出しましたが、今の所これ以上出番はないです。多分… だって意外とこの先輩達面白かったんだもん! はと以心伝心中。保健委員会編と繋がってるので、見比べたら分かり易いと思います。 面倒と言う方は反転して見るのも手ですね。(笑) <捏造委員会及び委員> 用具委員会──学年関係なく仲がいい。ほとんどの者が武術の心得を持っている。後輩は守る者。 清次 六年い組 委員会の後輩大好き、五年も四年も可愛い後輩。 信之 五年ろ組 楽しい事大好き、だから委員会では弥彦とよくつるむ。 弥彦 四年は組 悪戯大好き、打つと響く留三郎をからかうのがとっても好き。 留三郎は弄られキャラ。(笑) |