初心者デートのはずなのにッ!?2


平日のラッシュを過ぎたホームは人も疎ら・・・

な訳でもなく、結構な人で溢れかえっていた。

 

これは座れそーにないな。

しかし、電車かぁ。懐かしいなぁ・・・・通学するのに毎日乗ってたっけ。

まぁ、こっちにくる直前はもう大学4回生だったから週1・2ぐらいだったけど、友達と他愛もない話をしまくってたなぁ・・・・

、どうしたの?」

少し顔に出ていたらしい。シャルが不思議そうに尋ねてきた。

「んー、ちょっと電車が懐かしかっただけ」

「電車が?なんで?」

「こっちの世界にくる前までは大学生やってたって言ったよね?通学ね、電車通だったの。それを思い出しちゃって」

「・・・・・・・・・」

「シャル?」

急に黙り込んだので聞こうとした時、ホームに電車が入ってきた。

「・・・・・コレ乗るから」

「う、うん・・・?」

なんか不機嫌にするよーなコト言ったっけ?

 

 

手を引かれ中に入るとすぐ扉の横に場所を確保した。

「・・・・・・シャ「はさぁ・・・」何?」

は・・・・・・・元の世界に帰りたい?」

怒った様な、それでいて少し悲しげな顔でシャルが聞いてきた。

本人は自分がどんな顔してるか分かってるのかな?

「・・・・・・・・元の世界に戻りたくないって言ったら嘘になるね」

「・・・・・・・・」

ハンター世界ココみたいに刺激的なことなんて少ないかったし普通の毎日を送ってたけど、確かに私の生活はあった。

家族がいて、そこそこな生活が送れて、友人と他愛もない話で盛り上がって、テストとか面倒と思いながらも勉強頑張って、バイトもして・・・・・

極ありふれた普通の生活をしていたけど、かなり幸せなところで暮らしていたと思う。

戻れるなら家族に会いたいと思うよ。

身長も縮んだし、顔なんかかなり変わってるから向こうは気づかないかもしれないけど・・・・・それでも話したいから」

「・・・・・・のこと探してないかもしれないじゃん・・?」

「シャル、私ね、一応愛されて育てられた自覚はあるの。

もし、私の家族が突然消息不明になったら絶対探すし、探してもらえる自信はあるよ」

って信じて貰えなかったら?」

「思い出を一杯話せばいいじゃん。家族しか知らない思い出とか」

「・・・・・・・・・」

ちょっと無神経だったかな・・・・?

「オレは・・・・を元の世界に返したくない」

「うん?」

なに?

「きっと帰るって言ったら力尽くで止めると思う」

さり気に嬉しい発言してくれてるけど・・・・

「ちょっと待って。何か勘違いしてない?」

「え?」

「元の世界に戻れるとしたら戻りたいけど、居続ける気はないよ?

会いたいのはホント。不可抗力とはいえ突然いなくなったから心配掛けまくっただろうしきちんと話したいから。

でも、私はまだハンター世界こっちで遣り遂げたいコトがあるし、なんだかんだ言って皆私の居場所を作ってくれてるから。

“帰る”場所は皆の所ココだって思ってるよ。

もし、帰り方が分からなくても頑張って探し出すつもりだよ?」

 

「・・・・・・・・大丈夫だよ

オレ達は盗賊クモ

クモのルールは『欲しい物は奪い取る』。世界からだって奪って見せるよ?」

ニッと笑い、いつものシャルに戻る。

 

「心配して損しちゃった。

はそ───んなにもオレのコト愛しちゃってくれてるんだねッ!」

「はいはい分かったらドサクサに紛れて抱きつかない胸触らないお尻撫でないッ///」

コッチが身動き取れないからって、大きな声出せないからって、

 

公共の場でセクハラすんな~ッ!!

 

「大丈夫、ラブラブカップルのスキンシップって思ってくれるよ」

そこ問題じゃねーッ!!

「あんまりやると帰るよッ?!」

「しょーがないなぁ」

しょうがないのはお前だッ!!

 

 

 

 

連れて来られたのは都会の真ん中に広い広場みたいな所。何かイベントをやっているらしい。

「・・・ふれあいわんだーらんど?」

「ココのイベントでさ。いろんな動物と触れ合えるの。

、動物好きでしょ?だからこーゆーのがイイかと思って」

「うん、好き!」

どんなのがいるのかなぁ~?

 

いたのは犬・猫・ウサギ・馬など基本なものから、何なのか分からない珍獣っぽいものまで。

さすがハンター世界・・・・訳分かんないのがいっぱいいるわ・・・・・

でも、毛並みが気持ちいいのが多くて幸せだったの~♥

まぁ、一番はシロガネだったけど。

 

 

 

 

色んな動物を触り倒して満足した後、ランチを食べに店に入った。

「楽しかった?」

「とっても♪」

「ならよかった。そーいやココの店、お酒もおいしいので有名だから飲んでみなよ」

「お酒あんまり得意じゃないの知ってるでしょ?」

「飲み易いカクテルもいっぱいあるから」

カクテルなら度数も少ないし、好きだからいっか。

「んじゃあ、飲む」

しかし、昼間っから飲酒かぁ・・・・

 

 

 

 

「ん~、美味しい♥お変わりお願いしまーす」

渋ってた割に飲み始めたら次々飲んでいく

「気に入ったのはいいけど、、飲みすぎじゃない?」

「大丈夫だよ~。カクテルって度数低いし~」

度数高いのも飲んでるんだけど・・・・

顔を赤くして口調が変わってる時点で酔っ払ってるよね。

「それ、最後ね」

「え~、まだ飲む~ッ!!」

・・・・・・、今の状態分かってないんだろうなぁー・・・・・

顔赤くして目を潤ませた状態で睨まれても、ソソられるだけなんだけど・・・・

「また今度連れて来てあげるから」

「ん~、絶対ね~?」

「はいはい」

「んじゃ、トイレ行って来る~」

「気をつけてね」

ちょっとフラついてるけど足にはそんなにきてない、か。

でもテンションはいつも以上に高い。

んー、誘ったらヤらせてくれないかなぁ・・・・?

 

 

 

「ふわふわ~。なーんか楽し~」

オレの腕に絡まり、ケラケラ笑いながら歩く

「・・・・・、、もっと楽しいコト、しない?」

「う?」

あ、かわいい。

「楽しくて、眺めがいい所」

「眺めがいーの?」

「天空闘技場ほどじゃないけどね、そこそこ眺めはいいよ」

「行く~」

「OK」

飛んで火に入る夏の虫♪

 

 

タクシーに乗って5分。着いた先はこの街一番高層のホテル。

はタクシーの中で半分ウトウトしていた為、ホテルに着いても目がトロンとしていた。

・・・・・その顔、反則じゃない?コレで手を出すなってゆー方が犯罪だよ。

何とか手を出すのを我慢して、エレベーターに乗り貰った鍵の部屋に向かった。

 

 

 

、ココだよ」

「う?わぁー・・・・キレー・・・・・」

扉を開けると一面に広がる空と街並みに、は目を覚まし駆け寄った。

「天空闘技場も高かったけど、ココもいいでしょ?」

「うん・・・・・・・・・・」

窓ガラスにくっついたまま、目に焼き付けるように外を見る

・・・・しばらく離れそうにないな。

 

──────♪~~・・・・──────

 

クロロからメールだ。『ヤれたか』だってッ?!今からヤる所だってッ!!

絶対時間を見越しての嫌がらせだしッ!!ムカつくッ!!

ー、

・・・・・・

ちょっと?!何寝てるのさッ?!」

「・・・・・ん、おやすみぃ・・・・・」

ここにきて、お預けはないでしょッッ?!

 

 

 

シャル、がんばれッ!!(笑)
しかし、このまま終わるのはシャルがあまりにも哀れなので、エロ話は作りました。
いつも通りこのページのどこかにいます。
興味のある方は探してみてください。(知っている方、いつも通りのところですよ~)